消費税転嫁特措法

2021年6月29日 (火)

インボイス導入時の免税事業者への値下げ要求と消費税転嫁法

2023(令和5)年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が導入されます。

これにともない、免税事業者に対して消費税相当額の値下げを要求することが消費税転嫁法の買いたたきにあたるのではないか、ということが議論されることがあるようです。

たとえば、税務研究所のウェブサイトでは、

インボイス導入時の免税事業者への値下げ要求。条件次第では可能なケースも?」(2019/07/03 13:00)

というタイトルで、

「消費税にインボイスが導入されると、インボイスを発行できない免税事業者が取引上不利になると言われています。その中には、仕入税額控除ができない分だけ免税事業者に値引きが要求されるという懸念もあるようです。

こうした値引き要求はすぐさま消費税の転嫁対策特別措置法違反になると思われがちですが、何が何でもダメとはなっていないようです。

今回はその辺りの話を紹介しましょう。」

という説明がなされています。

そして、「後輩ちゃん」と「先輩さん」の会話形式で、

(後輩ちゃん)「消費税分の値引きですか...。でも、それをやると公正取引委員会にお目玉もらっちゃうって聞きましたよ?」

(先輩さん)「ええ、いわゆる"買いたたき"ね。公正取引委員会は実際の社名を挙げてまで問題ケースを出しているものね」

(後輩ちゃん)「でも、公正取引委員会のQAを見ると、「合理的な理由」があれば買いたたきにはならないって言ってますよね?」

(先輩さん)「ふふ、あなたも一丁前に裏読みをするようになったのね」

という具合に話が進み、結局、公取委のQ&Aで「合理的な理由」があれば買いたたきも許される、ということになり、たとえば、いままでボールペンを1000本単位で発注していたのを5000本単位にする代わりに値引き交渉するなら「合理的な理由」がある、というような結論になっています。

ですが、まず現時点においては、この説明は誤りです。

というのは、消費税転嫁法は2021(令和3)年3月31日で失効しているからです。

念のため根拠条文を挙げておくと、転嫁法附則2条1項に、

「第二条  この法律は、平成三十三年三月三十一日限り、その効力を失う。」

と規定されています。

もともと消費税転嫁法は民主党政権下で決まった消費税の二度の値上げで転嫁が円滑に進むようにとの目的で制定されたもので、最初から時限立法だったのですが、二度目の消費税率引き上げが安倍政権のもとでたびたび延期されたために、ついこないだまで生きていた、という法律です。

ちなみに上記税務研究所の記事が書かれた2019(令和元)年7月1日時点でも、失効は2021年3月31日でした。

というわけで、インボイス制度の導入は上述のとおり2023年10月からですから、いずれにしても、2021年3月末で失効する消費税転嫁法が適用される余地はないことになります。

このように、上記記事は消費税転嫁法が失効した現在からみれば明らかに間違いなのですが、仮にインボイス制度導入時点で消費税転嫁法が失効していないとしても、やはり問題があります。

というのは、消費税転嫁法上の買いたたきというのは、同法3条で、

「(特定事業者の遵守事項)

第三条  特定事業者は、平成二十六年四月一日以後に特定供給事業者から受ける商品又は役務の供給に関して、次に掲げる行為をしてはならない。

一  ・・・商品若しくは役務の対価の額を当該商品若しくは役務と同種若しくは類似の商品若しくは役務に対し通常支払われる対価に比し低く定めることにより、特定供給事業者による消費税の転嫁を拒むこと。」

と定められていて、ここでの、

「同種若しくは類似の商品若しくは役務に対し通常支払われる対価」

の意味については、消費税転嫁法ガイドラインで、

「(2) 「同種若しくは類似の商品若しくは役務に対し通常支払われる対価」とは,

通常は,特定事業者と特定供給事業者との間で取引している商品又は役務の消費税率引上げ前の対価に消費税率引上げ分を上乗せした額をいう。

(3) 「通常支払われる対価に比し低く定めることにより,特定供給事業者による消費税の転嫁を拒む」とは,

特定事業者が,平成26年4月1日以後に特定供給事業者から供給を受ける商品又は役務の対価について,合理的な理由なく通常支払われる対価よりも低く定める行為である。

例えば,平成26年4月1日の消費税率引上げに際して,本体価格が100円の商品について,消費税率引上げ後の対価を105円のまま据え置く場合である。」

と定められています。

つまり、

「同種若しくは類似の商品若しくは役務に対し通常支払われる対価」

とは、(「通常は」という限定付きですが)

「消費税率引上げ前の対価に消費税率引上げ分を上乗せした額」

であるという、ちょっとふつうの日本語では考えられないような定義がガイドラインで与えられているのです。

なので、インボイス制度導入にともなって消費税率が引き上げられるわけではないので、インボイス制度導入にともない消費税分の値下げを要求することは、

「消費税率引上げ前の対価に消費税率引上げ分を上乗せした額」

より対価を「低く定める」ことだ、とはいえないため(∵そもそも「消費税率引き上げ」がないので「消費税率引上げ前の対価」なるものは存在せず、結果として、この定義が空振りになる)、買いたたきにはあたらないことになります。

まあ、ものすごく形式的に解釈すれば、「消費税率引き上げ前の対価」というのは直近の2019(令和元)年10月1日の8%から10%への引き上げの直前の価格だ(たとえば本体価格100円の商品なら108円)だ、なのでこれに引き上げ分の2円を足して110円にしないと買いたたきだ、という解釈もありえなくはないのでしょうけれど、転嫁法1条では同法の目的について、

「(目的)

第一条  この法律は、

平成二十六年四月一日及び平成三十一年十月一日における消費税率(地方消費税率を含む。以下同じ。)の引上げ・・・に際し

消費税(地方消費税を含む。以下同じ。)の転嫁を阻害する行為の是正・・・に関する特別の措置を講ずることにより、

消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保することを目的とする。」

と規定されており、消費税引き上げに際しての転嫁拒否を是正する法律なのだ(だからこそ時限立法だったわけです)とされています。

ですので、インボイス制度が導入される2023年10月に、消費税率引き上げ(8%→10%)の直前である2019(令和元)年9月30日の価格(たとえば108円)に税率引き上げ分の価格を加えた価格(110円)と比べて安い価格(たとえば100円)となるよう値下げを求めたからといって、消費税率「引上げ・・・に際し」ての転嫁阻害行為だとはいえないと考えられます。

というわけで、結論としては、インボイス制度導入時に免税事業者(適格請求書発行事業者に該当しない事業者)に対して消費税額相当の値下げを要求しても消費税転嫁法には違反しません。

2020年1月 7日 (火)

ギグワークと下請法(と、ついでに消費税転嫁法)

最近東京ではよく見かけるようになったウーバー・イーツのような、アプリで単発の仕事を受けるような働き方をギグ(gig)ワークというらしいですが、ギグ・ワーカーも事業者なので、業務の内容によっては下請法の適用がありうるので注意が必要です。

たとえば、ある会社(ウーバー・ジャパン)が、レストランから配達を受託し、その配達業務を個人事業者に再委託すると、下請法上の役務提供委託にあたります。

つまり、下請法4条2項では、

「「役務提供委託」とは、

事業者〔=Uber〕が

業として行う提供の目的たる役務〔=料理の配達〕の提供の行為の全部又は一部を

他の事業者〔=ギグ・ワーカー〕に委託すること

(建設業(建設業法(昭和二十四年法律第百号)第二条第二項に規定する建設業をいう。以下この項において同じ。)を営む者が業として請け負う建設工事(同条第一項に規定する建設工事をいう。)の全部又は一部を他の建設業を営む者に請け負わせることを除く。)

をいう。」

とされており、これにあたります。

下請事業者が個人事業者の場合には発注者側の資本金は1000万円超で下請法の対象になります(下請法2条7項4号)。

ギグ・ワーカーは労働者ではなく労働法上の保護がおよばないことが問題視されていますが、下請法は逆に事業者を保護する法律なので、この点は問題なくクリアーされます。

下請法が適用されると、3条書面(発注書)を直ちに交付しないといけなかったり(メールも可)、下請事業者の名簿を管理しないといけなかったり、公取委の書面調査を受けたりと、いろいろと大変です。

でも下請法以上に気をつけないといけないのが、消費税転嫁法かもしれません。

というのは、消費税転嫁法では、相手方が個人事業者の場合には、発注者の資本金額を問わず、違反になるからです。

そのため、外国会社(にかぎりませんが)が日本子会社の資本金を小さくして下請法の適用をまぬがれることはできますが、消費税転嫁法の適用をまぬがれることはできません。

もし、ギグ・ワーカーへの委託手数料を税込で定めていたりすると、消費税増税時に手数料をみなおさないと必然的に買いたたきになります。

実際、消費税転嫁法では、この手の、個人事業者(塾講師など)に対する委託料を税込でさだめていたために買いたたきになってしまった例が非常に多いです。

事業者の方で、心当たりのある方は、注意をしましょう。

(※なお、もちろんこの記事は、ウーバーが下請法違反や消費税転嫁法違反をしているという趣旨ではありません。)

2016年9月 2日 (金)

消費税増税前発注・増税後引渡しの工事と消費税転嫁法

8月31日に、株式会社松下サービスセンター及び株式会社APサービスセンターに対して、消費税転嫁法の勧告がなされました

この事件は、金沢のリフォーム業者が、取引先に代金を支払うにあたり、

①工事の下請業者に支払う代金の単価を消費税増税の際に改定せず、

②駐車場の賃借料を増税分引き上げず、

③税務会計指導業務等の代金を引き上げなかった、

といった行為が勧告の対象になっています。

これらの事実自体はオーソドックスな転嫁法違反なのですが、いくつか注目すべき点があります。

1つめは、消費税増税前に発注し増税後に引渡しを受けた工事について勧告がなされていることです。

勧告では、

「・・・平成25年10月1日から平成26年3月31日までの間に発注し,平成26年4月1日以後に引渡しを受けたサイディング工事の工事代金については,平成26年4月1日に引き上げられた消費税率が適用される・・・」

とされており、それはそのとおりなのですが、そんな過渡期の行為、しかも、2年も前の行為でも、勧告されてしまう、ということです。

消費税転嫁法は消費税増税の直後が執行のピークでその後は下火になるのではないかという観測もあったところですが、ぜんぜんそんなことはない、ということです。

また、下請法の場合は5条書類(取引記録)の保存期間が2年であるのに合わせて減額などで勧告されるのも過去2年分ですが、どうやら、転嫁法の場合には、「2年経ったら見逃す」という発想はないようです。

このことは、次の消費税増税(8%→10%)が平成31(2019)年10月に延期され、それに伴い転嫁法の期限もさらに平成33(2021年)3月末まで延長されることが見込まれる現在、結構重要な意味があります。

つまり、平成26年4月ころの代金支払い不足について、平成33年3月(予定)くらいまでは、さかのぼって支払うことが命じられることがありうる、ということです。

とくに、次の消費税引き上げ直後には公取委は集中的に転嫁法の調査をするでしょうから、その際、前の引き上げ時の転嫁拒否もついでに見つかる、ということは十分にありそうです。

この事件でも、

「2社は,それぞれ,本件工事業者のうち,一部のものに対し,平成26年4月1日以後に発注したサイディング工事の工事代金について,工事単価に消費税率の引上げ分を上乗せせず,同年3月31日までの工事単価と同額に定め,前記⑴イの方法で算出した額を支払った。」

とされており、発注時期が「平成26年4月1日以後」であるという点しか特定されておらず(終期の定めなし)、しかも、

「2社は,それぞれ,公正取引委員会が本件について調査を開始した後,前記⑵の代金について,松下サービスセンターは平成28年3月24日までに,APサービスセンターは同年7月12日までに消費税率の引上げ分に相当する額まで引き上げることを本件工事業者及び本件賃貸人等との間で合意し,平成26年4月1日に遡って当該引上げ分相当額を本件工事業者及び本件賃貸人等に対して支払った。」

ということなので、公取がいつ調査を開始したのかによりますが、たとえば半年前(平成28年2月)に調査開始したとすると、平成26年4月から約2年間の代金についてさかのぼって支払わされた、ということになります。

前述のように、転嫁法の失効期限が平成33年3月(予定)まで引き延ばされる状況にある現在、最大、7年分の代金支払い不足が勧告の対象になりうる、ということです。

そこまでいけばさすがに民事上の時効ではないかという気もしますが、代金請求権が時効にかかっていても行政法規である転嫁法違反がなくなるわけではないと思われることからすると、ありえない話ではありません(公取委の運用方針次第です)。

2つめの注目点は、対象会社が金沢の資本金わずか5000万円と1000万円の会社である、ということです。

(これは法律上仕方のないことですが、転嫁拒否で保護される事業者は資本金3億円以下の事業者なので、違反者が被害者よりもはるかに小企業であった可能性もあります。)

つまり、転嫁法については中小企業といえどもお目こぼしはない、ということです。

3つ目の注目点は、勧告対象(③)に、税務会計指導業務(相手方は税理士さんですかね)、広告業務、廃棄物処理業務、が含まれていることです。

単価が単価表できまっているような工事の場合には単価表を改定しないと消費税分上乗せしていないとみなされるのはやむをえないところですし、長期間固定金額になりがちなオフィスや駐車場の賃料も価格改定していないかぎり消費税を上乗せしていないとみなしやすい契約類型です。

これに対して、税務会計指導業務や広告業務や廃棄物処理業務といった業務は、それぞれの業務ごとに個性が強く(たとえば平成27年度の確定申告と平成28年度の確定申告が同じ業務量とは限らない)、転嫁拒否がそれほど簡単には認定できないのではないか(増税後、あらためて価格交渉をした、という抗弁も認められるのではないか)、と私などは思っておりました。

ところが今回こういう勧告が出たということは、各取引ごとに個性の強い業務でも転嫁法の摘発対象になりうる、ということです。

企業はいまいちど、転嫁法違反がないか、調べてみるべきではないでしょうか。

それにしても、消費税増税されてから2年も経った後の代金をいまさら3%上げろと命じられるのを目の当たりにすると、消費税転嫁法というのは、実は国家による物価引上げ策(デフレ対策)だったのだなと、改めて思わざるをえません。

2015年9月 3日 (木)

転嫁阻害表示の一例

インターネットで調べものをしていたら、たまたま、こんな表示を見つけました。

Img_0700

「昨年4月1日から、多くの商品で8%OFFを継続中」

と書いてあります。

「昨年4月1日から」

というのは消費税の引き上げ時期を意識していることが明らかですが、転嫁阻害表示ガイドラインで、たんに8%値引きという表示のみでは問題ないとしているので、それでこういう表示を考えられたのでしょうね。

事業者の方はいろいろな表示を工夫されるものだなあと、ほんとうに感心します。

でも、消費税転嫁阻害表示にはあたらないとしても、こういう「8%OFF」とかいう表示(二重価格表示)は、最近相当期間の過半数(基本的には、直近8週間のうち4週間超)で販売実績がないといけないので、昨年4月1日からずっと8%OFFというのは、二重価格表示として問題なのではないでしょうか。

たしかに、最近相当期間については、価格表示ガイドラインに、

「当該価格〔注・比較対象価格〕がいつの時点でどの程度の期間販売された価格であるか等その内容を正確に表示しない限り」

という限定があるので、

「昨年4月1日から」

と時期を明示しているからいい、という整理なのでしょうか。

私は、直感的には、いくらなんでも1年半近く前の価格を比較対象にするのはまずいのではないかという気がしますが、ではそれで消費者が「著しく有利」と誤認するのか、といわれれば、誤認しないような気もします。少なくとも私は誤認しませんでした。

(そもそもあえて1年半も前の価格を比較対象にするなんてことは、今回の消費税増税のような背景がなければ、だれもやろうと思わないでしょうから、そういう意味では特殊な事例なのかもしれません。)

でも消費者庁に聞いたらダメといわれるかもしれません。

誤認するとすれば、消費税分安くなってるんじゃないかという誤認でしょうが、上述のように、ガイドラインでは8%という表示だけではOKになっています。

いろいろ考えると、実は本当によく練られた表示なのかもしれません。

ところで写真の表示がそうだというわけではないのですが、たんに「8%引き」という表示をすることは、消費税転嫁法は問題ないとしても、景表法上は注意が必要です。

というのは、転嫁阻害表示ガイドラインの最後に

「(参考)消費税率の引上げに伴う表示に関する景品表示法の考え方」

というのがあり、その「禁止される表示例」の1つに、

「実際には、その小売事業者が過去の販売価格等より消費税率の引上げ幅又は消費税率と一致する率の値引きをしていないにもかかわらず、これらの率を値引きしているかのような『3%値引き』、『8%値引き』等の表示」

というのがあるからです。

たとえば、税率引き上げ前に105円(税込)で販売していた商品ついて、税率引き上げ後に、「8%引き」という表示をするためには、105×{(100-8)÷100}=96.6円で販売していないといけないことになります。

「8%引きと表示しているのだから文字通り8%引きと表示しないといけない」という、当たり前といえば当たり前の理屈ですね。

なので、もし写真の表示の事業者が、増税前に税込み105円で売っていたものを増税後100円で売っていたとすると、景表法違反になります。

ただ私はこの見解にはやや異論があって、拙著『実務解説消費税転嫁特別措置法』p161にも書いたのですが、多くの消費者は、むしろ、増税前に税込105円で売っていたものを増税後は税込み100円で売っているんだな、と感じるのではないか、と思うのです。

ちなみに、パブコメ回答8番では、

「消費税率の引上げの直後においても、「3%値引き」との表示をした場合、消費税率引上げ後の税込価格から3%値引きされている旨を明瞭に表示していない限り、消費者は最近相当期間にわたって販売されていた税込価格から3%値引きされていると認識し得ることから、景品表示法上の有利誤認表示に該当するおそれがあります。」

と、はっきり回答されています。

2015年7月16日 (木)

転嫁カルテルの公表

消費税転嫁法に基づく転嫁カルテル・表示カルテルは、その届出状況が公取委のホームページで公表されています

しかし、ご覧のとおり公表されているのは届出者名(多くは事業者団体)と、①から④の共同行為のどれを届け出ているか(複数選択可)、だけです。

ちなみに公取委のQ&Aでは、

「Q8 カルテルに参加する事業者の名簿を提出する必要はありますか。

A 事業者の名簿を提出する必要はありません。」

「Q9 届出を行ったことは公表されますか。

A 消費税転嫁・表示カルテルの届出は,原則として,届出を受け付けた月ごとに取りまとめて,翌月,公正取引委員会HPに届出状況として掲載します。

届出状況として掲載する項目は次のとおりです。(以下省略)」

と説明されています。

しかし、以上のような運用は不親切ではないでしょうか。

まず、届出の対象商品についても公表すべきです。

届出書では「共同行為の対象とする商品又は役務」も届出事項となっているので(消費税の転嫁の方法及び消費税についての表示の方法の決定に係る共同行為の届出に関する規則(平成二十五年九月十日公正取引委員会規則第四号)、様式第1号)、対象商品を公表するのは容易なはずです。

届出をした事業者団体の名前をみればだいたい何が届出対象かは想像はつくことも多いですが、そうともいえない場合もあります。

たとえば、「茨城県折込広告協議会」の転嫁カルテルって、何が対象なのでしょうか?(折り込み広告を新聞に挟む手数料でしょうか?折り込み広告の印刷手数料でしょうか?)

「業酒連協同組合」って、何でしょうか?

「奈良県におけるスポーツ施設提供業者」の、「スポーツ施設」って、何でしょうか?

いずれにせよ、事業者団体の名称から想像させるというのでは、とくに取引先にとって不親切だと思います。

それから、事業者団体に加盟している事業者名も公表すべきだと思います。

そうしないと、取引先にしてみれば、自分が取引をしている相手方が転嫁カルテルを結んでいるのか(転嫁カルテルを行っている事業者団体に属しているのか)、すぐには分かりません。

(ただ、加盟事業者団体については届出書では「参加しようとする事業者の数」だけを届け出ることになっており、そもそも参加しようとする事業者名は届け出対象ではないので、公取委にも直ちに分からない、という問題はあります。)

また転嫁カルテルの参加者や内容を具体的に公表しないと、転嫁の内容について思わぬ誤解を招くこともあると思います(たとえば、卸価格のカルテルなのか、小売価格のカルテルなのか、など)。

転嫁カルテルは本体カルテルに結び付く可能性が高いので(というより、理論的には「本体価格」か「消費税分」かを区別することはできない、あるいは無意味)、カルテルの参加者と対象商品を公表することはきわめて重要だと思います。

カルテルが秘密裏に行われるのは、カルテルが取引先に知られると値上げがしにくくなるから、という理由があると思いますが、その意味で公表しているのは正しい方針だと思いますが(ちなみに転嫁法自体では公表は義務付けられていません)、どうせ公表するなら詳細まで公表すべきでしょう。

転嫁カルテルの届け出については、少なくとも届出書の全部の事項、できれば添付書類も含めて、全部公表すべきだと思います。

公表されると届出をためらってしまう、というような転嫁カルテルなら、そもそも認めるべきではないと思います。

公取委にはぜひ、運用の再考をお願いしたいと思います。

2015年4月15日 (水)

商社の口銭率と消費税転嫁法

メーカーと商社が、商社の受け取る口銭額を、顧客への販売価格の3%と合意していたとして、消費税が5%から8%に引き上げられた際には、この3%の口銭率も、3%相当分、引き上げないといけないのでしょうか。

(厳密には、増税前の口銭率3%の内訳は、

本体価格: 3%×100÷105=2.85714286%、

消費税分: 3%×5÷105=0.14285714285%、

なので、増税後の口銭率を、

本体価格×1.08=3.08571428571%

に引き上げないといけないのか、というのがここでの問題です。)

そんなことはないと思います。

理由を一言でいえば、顧客への販売価格が増税分値上げされていれば、口銭率据置きでも、口銭額は3%分増額することになるはずだからです。

計算の基礎になる金額(=顧客への販売価格)が値上がりすることで口銭も増額されることが予定されている以上、算定率のほうを上げる必要はない(上げなくても転嫁できるし、そういうかたちで転嫁されるべき)、というようにいってもよいでしょう。

念のため条文を確認しましょう。

転嫁法3条1号後段(買いたたき)では、

「・・・商品若しくは役務の対価の額を

当該商品若しくは役務と同種若しくは類似の商品若しくは役務に対し通常支払われる対価

に比し

低く定めることにより、特定供給事業者による消費税の転嫁を拒むこと」

が、禁止されています。

ここで、

「通常支払われる対価

の意味について、公取のガイドラインでは、

「『同種若しくは類似の商品若しくは役務に対し通常支払われる対価』とは,

通常は

特定事業者〔=買手〕と特定供給事業者〔=売手〕との間で取引している商品又は役務の

消費税率引上げ前の対価に消費税率引上げ分を上乗せした

をいう。」

と説明されています。

いずれにせよ、問題にされているのは、「対価」の額そのものであり、算定率は関係ありません。

なので、算定率が据置きであっても、結果的に、「対価」の額が3%分上がっていれば、問題ない、ということであろうと考えます。

ただ、以上の議論は、顧客への販売価格が3%上がっていることを前提にしているので、顧客への販売価格が据え置かれた場合には口銭も据え置かれることになり、それでも大丈夫か?というのはやや問題です。

この問題については、以下のように考えられるでしょう。

商社が顧客と価格を交渉して結果的に据置きになった場合には、商社のいわば自己責任なので、それをメーカーの転嫁拒否行為というのは、ちょっとメーカーに酷だと思います。

条文の解釈としては、メーカー(特定事業者)が「低く定め」たわけではない(商社が自分でやったことだ、あるいは、商社がうまくやってれば転嫁できたはずなのでメーカーが「定め」たわけではない)、ということで説明できそうです。

いずれにせよ、口銭率を上げろというのは、商社がうまく値上げ交渉に成功したら二重取りになってしまいますし、値上げ交渉がうまくいったら口銭率は上げなくてもいいけれどうまくいかなかったら口銭率は上げないといけない、というようなややこしいことを言い出すと、実務は回っていかない(管理不能)と思います。

ちょっと悩ましいのは、メーカーが指値で販売している場合です。

この場合には、メーカー自身が価格を決めている以上、必然的に、具体的な口銭額もメーカーが決めており、「低く定め」ていないとはいいにくいような気がします。

しかし、私はこの場合も、口銭率は上げる必要はないのではないかと考えます。

というのは、メーカーが指値を指示している場合(あるいはメーカーが価格を決定している場合)と、商社が価格交渉をしている場合というのは、実は区別はあいまいで、実際には商社がメーカーと相談しつつ、事実上の承認を得ながら決めていることが多いと思われるからです。

また、前述の理屈の言い換えですが、当事者の期待としても、消費税が上がったからといって口銭率まで上がることは通常期待していないのではないか(口銭額を販売価格を基準に定めている以上、販売価格が上がらなかったら口銭額が上がらなくても仕方ないと当事者は考えているのではないか)と思います。

また、たとえば顧客に高く売った(うまく交渉した)という役務と、安く売った役務が、果たして「当該商品若しくは役務と同種若しくは類似の商品若しくは役務」であるといえるのか、とという切り口もあると思います。

つまり、少なくとも商社が価格交渉をするケースでは、「高く売る」ということも、役務の「品質」の1つなのではないでしょうか。

1万円で売れても10万円で売れても、物理的な作業内容は同じだ、というので「当該商品若しくは役務と同種若しくは類似の商品若しくは役務」であるというのは、さすがに無理でしょう。

ただこの議論は、メーカーが指値を指示している場合には使えない(価格交渉をうまくやることは商社の役務の内容ではない)、というのが、ちょっと悩ましいところです。

もっと使い勝手のよい理屈としては、ガイドラインも、

「通常は」

と、断っているので、価格の定め方など諸々の事情で、厳密に3%上がってなくてもよい場合があるはずで、商社の口銭はまさにそのような場合だ、ということも可能かもしれません。

なお以上の例では、顧客への販売価格に一定率を乗じるという口銭額の定め方を想定しましたが、口銭額が商社の売値と買値の差額で決まる、というのでも、考え方は基本的に同じだと思います。

ただ、売値と買値の差額で決まる場合には、そもそも、口銭「率」を上げるべきか?という視点が見えにくいので、問題が顕在化しないだけでしょう。

そして、そう考えると、たまたま「率」で定めていたからといって、「率」を上げないと転嫁拒否だと言い出すのは、かなり筋の悪い議論であると、一層思われてきます。

なお今回は商社の口銭の例で説明しましたが、同じ理屈は、不動産仲介業者の手数料とか、いろいろなケースに応用が利くのではないかと思います。

2015年3月18日 (水)

転嫁阻害表示の例

先日、関東の某所で、こんな看板を見つけました。

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「店内全品!! 消費税分当店がご負担致します!!」

と書いてあります。

今まで、転嫁阻害表示の実物を目にしたことがなかったので、「こんなことやるお店が、本当にあるんだ」と、妙に新鮮でした。

でもこれは、消費税転嫁法8条で禁止されています。

8条では、(事業者の遵守事項)として、

「第八条 事業者は、平成二十六年四月一日以後における自己の供給する商品又は役務の取引について、次に掲げる表示をしてはならない。

一 取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示

二 取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額の全部又は一部を対価の額から減ずる旨の表示であって消費税との関連を明示しているもの

三 消費税に関連して取引の相手方に経済上の利益を提供する旨の表示であって前号に掲げる表示に準ずるものとして内閣府令で定めるもの」

と規定されています。

転嫁法に関する消費者庁のガイドラインにも、

「消費税は当店が負担しています。」

というのが、違反例として挙げられています。

なぜこういう表示が禁止されるのかというと、

①消費税制度に対する誤解を招く(いくら値引きしても、対価の108分の8は必ず消費税)

②消費税還元セールをやると、納入業者にしわ寄せが行きがち

③大手が消費税還元セールをやると、周辺の中小小売店も追随せざるを得なくなる、

ということが言われています。

違反をすると、消費者庁から勧告を受けるかもしれません。

やっているお店は、おそらく転嫁法を知らずにやっているのだろうと推測しますが、そういうわけですので、こういう表示はやめておきましょう。

ところで、同じ転嫁法でも、転嫁拒否行為(買いたたきなど)については、公取委が大変熱心に取り締まりをしているのに、転嫁阻害表示については、消費者庁の勧告例が未だに1件もありません。

きっと景表法の改正(昨年)やら、食品表示法のガイドライン作成やらで、人手が足りないからではないかと推測しますが、注意の件数くらいは公表しても良いのではないでしょうか。(まさか注意も1件もない、ということでもないでしょうし。)

ちなみに消費者庁のホームページによれば、「消費税転嫁阻害表示調査員」というのを募集しており、「消費税転嫁阻害表示監視調査システム」というのも稼働しているようです。

2015年3月10日 (火)

消費税転嫁法のポイント4ヶ条

消費税転嫁法の勧告事例が積み上がってきたので、気を付けるべき点をまとめておきます。

1.一定期間、価格を固定している取引は要注意

こういってしまうと、ほとんどのBtoBの取引は該当してしまいそうですが、当該一定期間の途中に消費税率の引き上げがあると、即転嫁法違反になってしまいます。

賃料なんかが典型例ですが、最近では、今年の2月26日に広島カープが受けた勧告事例が、グッズのシーズンが毎年2月から翌年1月までだった(その間に消費税が上がった)というのが、象徴的です。

ちなみに広島カープのケースでは、シーズン中に消費税率が上がることが分かったうえで当事者は1年分の価格を決めているはずなので、こんなものまで違法になるのか、という、ちょっと意外な事案でした。

2.消費税込みで価格を合意している取引は要注意

一定期間固定額で取引している場合でも、本体価格で合意していれば、当該期間中に消費税率が上がった時には自動的に総額が上がるので、転嫁拒否は生じないはずです。

反対に、税込みで合意している取引は要注意です。

契約上、どういう場合に税込で合意していて、どういう場合に税別で合意しているかは、実は意思解釈の絡む微妙な問題ですが、例えば賃貸借で、

「賃料は月108万円(内消費税8万円)」

と書いてあるだけだと、通常は、108万円の総額で合意した、ということで、消費税が10%に上がっても自動的に110万円にはならないと考えられます(「内消費税8万円」というのは、あくまで内訳の説明です。)つまり、転嫁法違反のリスクがあるということです。

現に、多くの賃貸借では同時に、「公租公課により賃料を合意で見直す」という規定があり、逆にいえば、自動的に値上がりするわけではないという意思が表れているといえます。

これに対して、

「賃料は月100万円(消費税別途)」

と書いてあれば、消費税が10%に上がれば賃料は110万円になると合意している、と考えられます。

3.個人事業者に要注意

スポーツクラブのインストラクター(エスフォルタ事件)や、家庭教師(トライグループ事件)、といった人たちが、「個人事業者」ということで、転嫁拒否の保護対象になっています。

会社側は従業員と異ならない感覚かもしれませんが、法律上事業者なのであれば、消費税が上がったら取引価格も上げなければなりません。

ちなみに、大学生がやる家庭教師のバイトは、通常は雇用契約なのではないかと思います。

4.免税事業者に要注意

個人事業者ともかぶりますが、免税事業者に対しては、企業は消費税分を上乗せしなければならないという意識が乏しいですし、免税事業者の側も、消費税分をもらう気がない、あるいは、「消費税分くださいというと、『あなた免税業者でしょ』と言われそうでいやだ」ということもあるかもしれません。

なので、企業(特定事業者)としては、免税事業者側が要らないといっても、増税分上乗せしてあげる必要があります。

ちなみに、免税事業者でも転嫁法で保護されるのは、転嫁法上免税事業者を特定供給事業者から除外する規定がないから、というのが形式的な理由ですが、実質的な理由は、免税事業者でも仕入れには消費税が載っているから、ということのようです。

・・・・・・

以上、整理してみると、

「サプライヤーとの価格交渉の時期と消費税引き上げの時期が重なった場合には、メーカーは値引き交渉はできないのではないか」

という、実務で最も懸念された問題は、摘発される気配がありません。

自由な価格交渉を阻害するような運用が公取委によって差し控えられているのは賢明なことだと思います。

しかし、その反面で、「1年のシーズンの途中で消費税が上がっちゃった」というような、「うっかりミス型」や、家庭教師とかフィットネスクラブのインストラクターとか、本来の転嫁法のイメージ(メーカーによるサプライヤいじめや、大規模小売店による納入業者いじめ)とはかなり異なる、「外角低めぎりぎりいっぱい」みたいな事例ばかりが目につきます。

しかしそれだけに、転嫁法をまったくノーマークだった企業が摘発されるリスクがあるわけで、引き続き、転嫁法には要注意だと思います。

もちろん、「ど真ん中のストライク」みたいな事例は、引き続き要注意です。

2015年2月13日 (金)

親子会社間の消費税転嫁拒否行為

親子会社間で消費税転嫁対策特別措置法上の消費税転嫁拒否行為が行われた場合も、同法違反になるのでしょうか。

私は、ならないと考えます。

似たような論点について、下請法の場合については、公取委のQ&Aで、

「Q3 親子会社や兄弟会社の間の取引にも,下請法が適用されますか。

 A. 親子会社間などの取引であっても下請法の適用が除外されるものではありませんが,親会社と当該親会社が総株主の議決権の50%超を所有する子会社との取引や,同一の親会社がいずれも総株主の議決権の50%超を所有している子会社間の取引など,実質的に同一会社内での取引とみられる場合は,従前から,運用上問題としておりません。」

となっています。

私は、下請法の場合も親子会社取引には適用がないと考えるべきで、Q&Aの「適用はあるけど運用上問題にしない」というのは解釈として間違っている(というか解釈論ですらない)と思います。

下請法は優越的地位の濫用の特別法なわけですから、競争上一体である親子会社の間で違反が生じるはずがありません。

たとえて言えば、右のポケットに入れるものを左のポケットに入れるだけのことです。

消費税転嫁法の転嫁拒否行為も、優越的地位の濫用や下請法の特別法であるわけですから、親子会社間の取引には適用がないと解すべきです。

消費税転嫁法については、消費税の円滑な転嫁を進めるべきという観点から、異なる議論があり得なくはありません。

つまり、親子会社間の取引でも消費税はかかるのだから、転嫁法も適用すべき、という議論です。

しかし、転嫁法は、優越的地位の濫用規制(の特別規定)を手段として転嫁を促進しようとしているものである以上、その手段が想定している範囲を超えて規制をすることはできないでしょう。

それに、実は増税前10,500円(税込)だったものを増税後も10,500円で販売したとしても、増税後も10,500円×8÷108≒778円の消費税を払えば、ちゃんと8%分納税していることになるのであって、親子会社で消費税をネコババしているわけでもありません。

(まあ、この議論をやりだすと、転嫁法っていうのはそもそも無意味ではないか、ということになりますし、転嫁法で売上が減れば税収も減って逆効果ではないか、という議論はあり、拙著『実務解説消費税転嫁特別措置法』p27のコラムでは、それらの議論の経済学的な根拠について書いたところです。)

それに、転嫁拒否行為に対する勧告は、これに反してもその効果は独禁法または下請法上の措置が採られないというだけです。

そして、親子会社の取引が優越的地位の濫用に該当するとは考えられないですし、下請法については前述のとおり公取委は運用上問題にしていない、ということです。

というわけで、万が一勧告に違反しても、それ以上の制裁はないことになります。(勧告は公表されてしまうので、みっともないですが。)

というわけで、親子会社間や兄弟会社間の取引では消費税転嫁法は気にしなくてよいと思います。

2014年8月28日 (木)

流動化物件の賃借と消費税転嫁法

オフィスや店舗の賃料を消費税分値上げしなかったことが転嫁法の買いたたきに該当するとされた事例として、(株)三城に対する勧告(平成26年6月12日)や、吉野家グループに対する措置請求(平成26年8月20日)などが出てきています。

賃料も転嫁拒否禁止の対象になることは、このブログでも以前指摘したとおりです。

まず、自らが大規模小売事業者(おおざっぱにいって前年度の売上が100億円以上の小売事業者)に該当する場合、相手方にかかわらず常に転嫁拒否行為の対象になるので、賃料は必ず増税分の3%引上げないといけません。

さらに、大規模小売事業者に該当しない場合(メーカーや卸、飲食店を含むサービス業など)には、相手方(家主)が、「資本金の額又は出資の総額が三億円以下である事業者」である場合には、転嫁拒否禁止の適用があります。

そこで注意すべきは、最近よくある、いわゆる流動化物件を借りている場合です。

賃貸借契約で貸主が「○○特定目的会社」とかなっている、あれです。

資産の流動化に関する法律107条では、

「特定目的会社の資本金の額は、

特定資本金の額

又は

資産流動化計画で優先出資の発行が定められた場合には、特定資本金の額及び優先資本金の額の合計額

とする。 」

とされています。

大きな物件だと特定資本金(株式会社でいえば、普通株式の払い込み分に相当)と優先資本金(同じく優先株式の払い込み分に相当)を合わせて3億円以下ということはあまりないのかもしれませんが、中小規模の物件だとありそうですし、大規模な物件でもレバレッジが効いていれば(特定社債の部分が大きければ)3億円以下ということもあるかもしれません。

流動化物件を借りている事業者のみなさんは、賃貸人の特定目的会社の資本金(特定資本金+優先資本金)の額を確認する必要があるでしょう。

しかし、流動化物件(その背後には銀行やファンドなど巨大資本が控えていることが多い)に、こんな「漁夫の利」を与える必要なんて、あるのでしょうかね。

オフィスを借りている事業者には中小企業も多いことを考えると、なおさら納得できない感じがします。

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