2週間あけて将来価格二重価格表示をくり返す場合に関するガイドラインとパブコメの論理に関する若干の疑問
二重価格表示ガイドラインp7では、
「・・・比較対照価格とされた将来の販売価格で販売する期間がごく短期間であったか否かは、そもそも当該将来の販売価格での販売が、比較対照価格の根拠を形式的に整える手段として行われていたものではないかなどにも留意しつつ、具体的な事例に照らして個別に判断されるが、一般的には、事業者が、セール期間経過後直ちに比較対照価格とされた将来の販売価格で販売を開始し、当該販売価格での販売を2週間以上継続した場合には、ごく短期間であったとは考えられない(注6)。」
と規定されています。
そして、これに関連して同ガイドラインパブコメp24では、2週間だけ売ったら値下げしてもいいのか、という質問に対して消費者庁は、
「一般的には、セール自体の期間にかかわらず、比較対照価格とされた将来の販売価格での販売が2週間以上継続されれば「ごく短期間」であったとは考えられませんが、本執行方針第2の1に記載のとおり、合理的かつ確実に実施される販売計画を有しているかどうかが問われることになります。将来の販売価格は、将来における需給状況等の不確定な事情に応じて変動し得るものですので、長期間のセールを実施した後に、比較対照価格とされた将来の販売価格で販売することができるかどうかの検討が必要となります。
なお、長期のセールを行った後に将来の販売価格での販売期間を2週間実施するということを何度も繰り返したことにより、そのことが消費者にも認識され、将来の販売価格で購入する消費者がほとんどいなくなっているような状況においては、当該将来の販売価格での販売が「比較対照価格の根拠を形式的に整える手段として」行われているとみられる可能性があることに注意する必要があります。」
と回答しています。
たしかに、
「長期のセールを行った後に将来の販売価格での販売期間を2週間実施するということを何度も繰り返したことにより、
そのことが消費者にも認識され、
将来の販売価格で購入する消費者がほとんどいなくなっているような状況においては、
当該将来の販売価格での販売が
「比較対照価格の根拠を形式的に整える手段として」
行われているとみられる可能性がある」
という理屈は理解できるのですが、他方で、そのようなくり返しが行われることが
「消費者にも認識され、
将来の販売価格で購入する消費者がほとんどいなくなっているような状況」
であれば、消費者が将来価格二重価格表示の有利性を誤認しているということもなく、そもそも、
「商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの・・・よりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示」(景表法5条2号)
に該当しなくなるのではないでしょうか?
パブコメを立てれば法律が立たず、ということろでしょうか。
こういう脱法的なくり返しがけしからんという価値判断は理解できるので、これを違法にする法律構成もありそうですが、私にはちょっとわかりません。
少し考えてみたいと思います。
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