公正取引委員会ウェブサイトの改悪について
少し前に、公正取引委員会のウェブサイトのデザインが変更されましたが、使い勝手が悪いことこの上ありません(個人の感想です)。
以前も決して使い勝手がよかったわけではありませんが、慣れれば一応、何がどこにあるかはトップページからすぐに辿ることができました。
ところが、現在のデザインでは、その当たり前のことができません! 😠
たとえば流通慣行取引ガイドラインをトップページから探しても、すぐには見つかりません。
なので、ダックダックゴーでいちいち検索しています。
検索すると、流通取引慣行ガイドラインは、
「ホーム>独占禁止法>法令・ガイドライン等(独占禁止法)>運用基準関係>流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」
というツリーをたどっていくと見つかることになっています。
ところが、「ホーム」から「独占禁止法」まではたどれるものの、その次の「法令・ガイドライン等(独占禁止法)」というボタンが見つかりません。
同ウェブサイトによれば、「独占禁止法」のグループの下は、
独占禁止法とは
重点施策
独占禁止法の法的措置一覧
相談事例集
企業結合
よくある質問コーナー(独占禁止法)
物流特殊指定
講習会の御案内
不当廉売
入札談合等関与行為防止法
その他
というサブグループになっており、「その他」を見ても、「法令・ガイドライン等(独占禁止法)」のページは出てきません。
これでは、トップページから辿ることは想定されておらず、検索エンジンで探すことが前提になっていると思わざるを得ません。
これは、いくらなんでもウェブサイトの作りとしてひどすぎるのではないでしょうか?
それに、上記のサブグループも、不当廉売や物流特殊指定だけが独立のサブグループになっていたりして、ツリーの段階ごとの論理的・体系的な関係がめちゃくちゃです。
他の役所のウェブサイトを公取委のものほどヘビーに使うことは私はないので、比較はできませんが、他省庁に比べてあまり変なことをしていると、公取委の知的水準が疑われかねないと思います。
これは、独禁法を専門とする者として、たいへんざんねんなことです。
もう一つよく使う消費者庁のウェブサイトも、決して情報が探しやすいわけではないですが、あちらは取扱業務の幅が公取委に比べて圧倒的に広いので、複雑な作りになるのも仕方ない気がします。
デザイン変更があった直後のころ、審決データベースで検索したら、審決の本文しか出てこなくて、肝心の別紙「審決案」(実質的な内容の部分)が出てこない、というバグがありましたが、そもそもウェブサイトの作りがとても不便になっています。
なんでこんな変更をしてしまったのでしょう?
もし公共調達の発注先を多様化するために定期的に別の業者に発注しているとか、しょうもない理由だったら、今後こういう変更はぜひやめていただきたいです。
それから、これはセキュリティなど明確な意図に基づいてなされたものかもしれませんが、現在の公取委のウェブサイトをPDFとして印刷すると、プロテクトがかかって、Adobe Acrobat Readerでも、iPadでも、ハイライトを付けたりコメント機能を使ってコメントを付けたりすることができません。
私はそういう使い方をしていたので(とくに、コロナでiPadを多用するようになって以降)、この変更は、とても不便です。
もし上手い回避の仕方をご存じの方がいらしたら教えて下さい。
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