総付でも懸賞でも同じ賞品がもらえる企画の取引価額
たとえば、1000円の商品を10個買うと賞品がもらえ、かつ、1000円の商品を1個買うと抽選で同じ賞品がもらえる、という企画の取引価額と景品類の価額の限度額はどのように考えればいいでしょうか。
つまり、同じ賞品を獲得するのに、確実だけれどお金のかかる総付と、一か八かだけれど(もらえないかもしれないけれど)お金のかからない懸賞がある、という企画です。
イメージとしては、商品に、「1点」などと記載したシールが貼られていて、そのシールを10点分集めてハガキで応募すれば必ず賞品がもらえるし、シール10枚集めるのがめんどうな人は、「1点」のシールを1枚だけ貼ってハガキで抽選に応募することもできる(当たれば同じ賞品をもらえる)、というようなものを考えるとわかりやすいでしょう。
この場合、同じ取引について、総付で賞品を提供する企画と、懸賞で賞品を提供する企画が同時に行われていて、たまたま両企画で提供される賞品が同じものである、という企画である、と考えるべきでしょう。
とすると、この企画では、総付の規制(取引価額の2割)と、懸賞の規制(取引価額の20倍かつ10万円)の、両方を守らないといけないことになります。
(さらに、懸賞については、賞品総額が取引予定総額の2%以内という制限もあります。)
とすれば、上記の例の企画では、総付では1000×10×0.2=2000円までの賞品が提供できることになり、懸賞では、1回あたり1000×20=2万円までの賞品が提供できることになります(10回の取引では、合計20万円までの賞品を提供できることになります)。
したがって、同じ賞品を提供する場合には、制限額が低い総付に合わせて、2000円までの賞品を提供できることになります。
上の例では、「1点」のシールは総付と懸賞のどちらかには使えるけれど両方には使えないことを想定していましたが、例を少し変えて、「1点」のシールで総付と懸賞の両方に参加できる場合はどうでしょうか。
「1点」のシールに、総付で賞品がもらえる権利と、懸賞で賞品がもらえる権利の両方が化体しているイメージです。
たとえば、「1点」のシール10枚を集めて応募した人は、総付として必ず賞品が1個もらえ、さらに、シール1枚ごとに抽選がされて全部当たれば10個の賞品がもらえるので、最大で合計11個の賞品がもらえる、というイメージです。
この場合も、取引価額の考え方は同じです。
つまり、総付で賞品をもらうために最低限必要な取引価額は1000×10=1万円なので、総付の取引価額は1万円となり、懸賞で賞品をもらうために最低限必要な取引価額は1000円です。
したがって、(「1点」のシールを10枚集める)総付の方法では、2000円までの賞品を提供でき、(「1点」のシール1枚で応募できる)懸賞の方法では、1回の抽選で提供できる賞品の価額は1000×20=2万円までの賞品を提供できることになります。
そしてこの場合、総付で賞品をもらえる権利と懸賞で賞品をもらえる権利の両方を付与していることになるので、最大で、
総付により2000円
懸賞により20万円
合計20万2000円
の賞品をもらえることになりますが、総付の権利と懸賞の権利を重複して同一取引に付与する場合でも合算はされないので(総付と懸賞は別枠)、これで問題ありません。
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