朝日新聞デジタル「グルメサイトの担当者を怒鳴りつけ、威圧…公取委が謝罪」との記事について
朝日新聞デジタルに表記のような記事が出ていました。
一部引用すると、
「関係者によると、この職員は複数のサイト運営会社へのヒアリングで、会社側の説明が「信用できない」と言って取り合わなかったほか、机をたたいて怒鳴ったこともあった。「社名を報告書に載せる」「(取り締まりを担当する)審査局に話を持っていく」などとも発言したという。」
なのだそうです。
審査官が取調で机を叩いたという話は以前聞いたことがあり、わたしも最近、立入検査のときに審査官が私の目の前で机を叩くのをみたことがあり、「へぇ~、本当に叩くんだ」と思ったことがありました。
(弁護士なので、べつに威圧されたとは感じませんでしたが。)
でも、これは冗談でなく本気で思うのですが、非があったことを認めるというのはとても大切なことです。
そして、こういうことが新聞で報じられるというのも大事なことです。
昨日、モリカケ事件で自殺した官僚の遺族の方が佐川元国税局長らに訴訟提起したというニュースがありましたが、今の安倍政権をみていると、モリカケでも桜を見る会でも、ぜったい非は認めない、というのがあたりまえになっています。
「募ってはいるが募集はしていない」とか、わけがわかりません。
そういう中で、今回の公取委のように、非を認めて謝るというのは、とてもすがすがしいと感じます。
今回威圧された調査対象企業の方はお気の毒ですし、あってはならないことですが(記事でも公取OBの南部氏の、「今後の実態調査で事業者が協力してくれなくなるおそれがある。」というコメントが引用されています)、けしからん、けしからん、と責め立てるだけでは生産的ではないと思うのです。
誰しも人間ですから、腹の立つことや、間違いをすることはあります。
でも現実には、あまり責めすぎると、安倍政権のように、「次からは隠そうか」というふうになってしまうので、謝罪して今後起きないようにしてくれたら水に流す、という対応も大事だと思います。
(とはいえ、わたしも自分の依頼者の従業員の方が公取委で不合理な取調を受けたときはほんとうに腹が立ちましたので、偉そうなことはいえないのですが。。。)
というわけで、非を認めて謝罪するというのは、公取委はちゃんとしてると思いました。
こういう積み重ねが、国民の信頼につながっていくのだと思います。
