ビジネスロージャーナルに寄稿しました
ビジネスロージャーナル10月号に、
「最近の消費者庁運用例にみる不当表示認定回避のための施策 」
という論文を寄稿しました。
編集部の方からは、こういうふうな表示をすれば不当表示にならないよというような、NGワード集的なものを期待されていたようなのですが、最近の消費者庁の運用に照らすと、そのような小手先の、あるいは、場当たり的な対策ではだめで、一段高いレベルから骨太のチェックしないといけないよ、という思いを込めながら書きました。
教科書的な説明としては、不当表示というのは、通常レベルの消費者を誤認させるかどうかできまるということなのですが、最近は、そういうレベルではなくて、よりより表示に改善できる余地があるなら措置命令で是正させているように思えてなりません。
及第点ではだめで、満点あるいは満点近くでなければならない、というイメージです。
よく依頼者の方からは、どのレベルなら注意止まりで、どのくらいから措置命令を受けるのか、という質問を受けますが、わたしが最近相談を受けた2つの事件でも、どうして一方が措置命令で他方が注意なのか、まったく理解に苦しくというほかないケースがあり、合理的に事前に予測するのはほとんど不可能ではないかと思っています。
(というわけでこの論文にも、注意ですませるノウハウみたいなものは書いていませんのでご了承下さい。)
表示対策課の課長が大元課長から西川課長にかわって、景表法の運用がどう変わるのか、大いに注目です。
ご興味のある方はご一読いただけるとうれしいです。
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