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2018年2月20日 (火)

【お知らせ】雑誌「公正取引」に執筆しました。

「公正取引」2018年2月号(808号)の
 
「特集 公正取引委員会における国際的な取組及び米国・EUにおける競争政策の動向」
 
という特集に、
 
「米国反トラスト法の最近の運用状況」
 
という論文を執筆させていただきました。

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こういう、最近の状況をまとめます、というたぐいの原稿はまずトピックを絞り込むのがたいへんで苦労するのですが、最近は欧米の法律事務所が要領よくまとめたものがインターネットでも入手できるので助かります。

たとえば、米国大手事務所のWilson Sonsiniのレポートは、大いに参考にさせていただきました。

正直、ありきたりな「おまとめ」的な記事は性に合わないので、この手の特集に一般的に期待されている客観性(あるいは資料的価値)からすると、トピックの選択にも記述のバランスにもわたしの個性がかなり色濃く反映されていますが、反トラスト法の運用の理解が深まりそうな事件(というより、私の理解が深まった事件)をできるだけ盛り込んだつもりです。

今回執筆のためにいろいろ調べてみて、あらためてアメリカは事件が質、量とも豊富で、たくさんの議論の材料を提供してくれるなぁと実感しました。

それに比べると日本では、たとえば入札に参加しないメーカーの売り上げに課徴金がかかるかとか(防護服の談合事件)、競争法の本質とは何の関係もな議論ばかりで、こんな議論ばかりしてると頭にカビが生えてきそうです

日本も最近はLNGの報告書とか、ビッグデータの報告書とか、バンドルディスカウントの報告書とか、フリーランスの報告書とか、報告書のレベルではいろいろと面白いものがあり、それはそれで実務にかなりのインパクトがあって重要なのですが、なにぶん、正式事件のような高揚感を感じることがありません。

と、いったような問題意識を下敷きに書いているんだなぁと思っていただきながら読んでいただけると、筆者としてはとてもうれしいです。

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