リニエンシーの公表について
公取委が、減免申請者をすべて公表することにしたそうです。
どうしてこんなことにしちゃったんでしょうね。
「法運用の透明性等の観点から」という理由だそうですが、なんでも透明であればいいというものではないと思います。
一部に誤解があるのは、これまで申請者はほぼ例外なく自発的に公表してきた、と思われていることです。
でも実際、公表を希望しない例はあります。
公表しなくてもだいたい新聞で、「あそこがリニエンシーを申請したとみられる」というように書かれてしまうので、公表してもしなくても変わらないといえば変わらないのですが、
「各方面に迷惑をかけているのに、いまさら『良いことしました』とアピールするようで気恥ずかしい」
という心情も、日本人としては非常によく理解できる気がします。
それに、上場会社でなくて代表訴訟のリスクもなく、公共工事もやってなくて指名停止も気にしなくていい、という会社の場合には、公表することに目に見えるメリットはありません。
需要者(被害者)が多数のカルテルなら、「うちはクリーンになりました」とアピールする意味もあるかもしれませんが、特定少数の需要者に対するカルテルなら、公表するよりも、その需要者に直接おわびに行くのが筋なわけで、やはり公表するインセンティブがありません。
国際カルテルならクラスアクションのリスクもありますからなおさらです。
(ちなみに米国は申請の事実は秘密にしています。)
今回の方針変更で、ますますリニエンシーの申請が減りやしないか、ちょっと心配です。
公取委でどんな議論がなされたのか、とても気になります。(とくに「法運用の透明性等の観点から」の、「等」って、何なんでしょう?)
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