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2015年11月

2015年11月12日 (木)

【お知らせ】不正競争防止法の講習会をします

このたび、公益財団法人公正取引協会様(http://www.koutori-kyokai.or.jp/index.cgi)主催の、

「不正競争防止法関係法令講座」

で、講師を務めさせていただくことになりました。

【公正取引協会の申し込み用紙は、こちら。】

2回シリーズ(11月30日・12月14日)で、受講料21,600円(税込み)です。

不正競争防止法は、最近営業秘密に関する重要な法改正と、営業秘密ガイドラインの改正があり、また、外国公務員に対する贈賄罪についても大きく注目されているところです。

これらの点に加え、今回の講座では、商品等主体の混同惹起行為など、不正競争防止法の重要ポイントについて解説する予定です。

また、外国公務員贈賄については、日本の法律にとどまらず、米国FCPAや英国Bribery Actについても触れ、企業にとっての留意点を解説します。

ご関心のある方は、ぜひこの機会にお申込みいただければと思います。

2015年11月 5日 (木)

『東京地検特捜部』(講談社+α文庫)

だいぶ以前に買った、掲題の本を読み終えました。

特捜の話かと思ったら、8割がた談合の話で、かえって私には面白かったです。

(あとがきにも書いてありますが、この本は、「談合の闇」という特集シリーズ記事を元にしたものです。)

この本を読むと、政治の関係では、

造船疑獄の裏に検察庁内でどのような権力抗争があったか

一党支配の時代の自民党政権がいかに金権体質であったか

新宿新都庁のデザインコンペが先に丹下健三ありきの出来レースであったこと

といったようなことがわかって大変興味深く、談合関係では、

戦後のダム工事の談合星取表は田中角栄元首相がつくっていたこと

かつて日本の公共工事はほぼ100%談合であったこと

でも業界の談合組織ができる前は、やくざと政治家が幅を利かせていてもっと大変だったこと

埼玉土曜会事件の刑事訴追見送りの自民党からの圧力

入札ガイドラインが骨抜きになった背景

談合への罰金額引上げは埼玉土曜会事件の刑事告発見送りとバーターだったのではないか(梅沢元委員長は否定)

といったようなことがわかり、非常に面白かったです。

関係者のインタビューも、じつになまなましいです。

こういう、(悪い意味で)ものすごいスケールの人たちが日本の談合を仕切っていた背景を知ると、公取委ではとうてい太刀打ちできなかっただろうな、と思われます。

(脇にそれますが、安倍首相のおじいさんの岸信介元首相は、長沼公取委委員長が就任するときに、

君の仕事は何もやらないことだよ

おっしゃったという有名な逸話があります。

今の時代では、安倍首相が杉本委員長にそんなこと言うなんて考えられませんが、かつての公取委はその程度の扱いだったわけです。)

でもだからこそ、埼玉土曜会事件と、その前の静岡談合事件は、本当に公取委よくがんばったな、ということが納得できます。

というわけで、この本は、独禁法にかかわる人はぜひ読んでおくべき本だと思いました。

また、リクルート事件あたりをリアルタイムで知らない若い人たちにもおすすめです(★5つ)。

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