『独占禁止法関係法令集(平成27年版)』が届きました
公正取引委員会事務総局編『独占禁止法関係法令集(平成27年版)』(公正取引協会)
が手元に届きました。
平成22年版から、実に5年ぶりの改訂です。
平成22年版までは2年に1回のペースで出ていたと記憶していますが、しばらく間が空いており、待ちに待った改訂でした。
さすがに最近、22年版はボロボロになってきて、セロテープで補修をしたり、優越ガイドラインはコピーを挟んだりしながら使っていたりしたので、新版が出たのはとてもうれしいです。
改正で審判手続がなくなりましたが、しばらくは経過規定で審判が残るので、旧法(抄)が残っているのも便利です。
あと細かいところでは、平成22年版には景表法が載っていなかったのですが、平成27年版には復活しています。しかも未施行の11月改正も載っています。
法律は、何はなくとも、条文です。独禁法も例外ではありません。
もちろん、形式的な解釈が必ずしもよいというわけではありませんが、条文を読まずに解釈論を展開するなどは論外です。
エンフォースメントに関する規定についてはとくに、「この人、条文読んでないんじゃないか?」と思われるような見解も、ときどき耳にします。
独禁法は実体規定がとくに抽象的なので、条文が軽視される傾向があるような気がします。
でも、それでは厳密な解釈論はおぼつかないと思います。
見たことがないような問題に出会ったとき、条文を読むとヒントが隠れていたりすることはよくあります。
(なお、この法令集にはガイドラインも収載されていますが、ガイドラインは法律ではないので、そこまで目を皿のようにして読む意味はないと思います。あくまで、背後にある考え方が大事です。)
27年版、これからも大事に使ってゆきたいと思います。(次は29年ですかね?)
それと、22年版は、ほとんどこいつとともにこのブログも歩んできたようなものなので、大事にとっておきたいと思います。
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