ある独禁法弁護士さんの講演
以前、ある大手事務所の、公取出向経験もある独禁法の弁護士さんが、主に外国人を対象にした講演で、
「国際カルテルの被害者になったときには、日本で勝訴判決を得てレバレッジにして他の国でも訴訟提起するのが有効な選択肢である。」
というようなことをおっしゃってました。
でも、違約金条項のある入札談合ならまだしも、一般的な価格カルテルについては、日本の裁判所はまだまだ損害額の認定が渋いので、この方法は私はおすすめしません。
また、同じ弁護士さんが別の講演で、
「日本企業は、日本企業である以上、リニエンシーの申請は日本を優先してするべきである。」
といっていたそうです。
知り合いの欧州の独禁法弁護士がこの話を聞いてびっくりして、「こいつは誰なんだ」と聞くので、どういう人か教えてあげました。
これも実態と大きくかけ離れていて、国際カルテルでは制裁が桁違いに大きいアメリカや欧州を優先せざるを得ないのが通常だと思います。
確かに、日本は欧米と違って、マーカーが何度も延長されるということがないので、最初のころにやたらと慌ただしくなるということはありますが、ただそれだけのことです。欧米で要求される情報量や作業量は、日本の比ではありません。
もし、このようなコメントに出会ったら注意しましょう。
とともに、私も、自分に仕事を呼び込まんがための、マッチポンプ的な情報発信は慎むようにしたいと思います。
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