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2013年7月21日 (日)

返品可能期間(6か月)とやり直し要求可能期間(1年)の違い

下請法では、不当な返品(下請法4条1項4号)とやりなおし要求(4条2項4号)が禁止されていますが、直ちに発見できない瑕疵があった場合にそれぞれの行為をすることが許される期間が、なぜか異なります。

つまり下請法講習テキストp51では、返品に関する解説として、

「通常の検査で発見できない瑕疵で、ある程度期間が経過した後に発見された瑕疵については、

その瑕疵が下請事業者に責任があるものである場合は、

当該物品等の受領後6か月以内の返品は問題ないが、

6か月を超えた後に返品すると本法違反〔注:不当な返品の禁止〕となる。」

とされているのに対して、p61では、やり直しに関する解説として、

「通常の検査で瑕疵等のあること

又は

委託内容と異なること

を直ちに発見できない下請事業者からの給付について、

受領後1年を経過した場合」

は、

「親事業者が費用の全額を負担することなく」

やり直しを命じることは認められない(4条2項4号の不当なやり直しに該当する)とされています。

(なお親事業者が顧客に対して1年を超えて瑕疵担保責任を負っている場合には例外がありますが、今回は割愛します。)

つまり、

①返品は6か月以内に限りOK

②やり直しは1年以内までOK

ということです。

なので、例えば受領後10カ月後に瑕疵が発見された場合には、返品はできないけれどもやり直しは命じることができる、ということになります。

しかし、考えてみるとちょっと変な気がしますね。

瑕疵のある商品を返品できないけれどもやり直しを命じることはできる、とすると、やり直して納入された新たな物品受領後、前に納入された瑕疵ある物品はどうすればいいのでしょう?

それとも、瑕疵のある旧物品をやり直しのために一時的に返品することは、不当な返品(4条1項4号)には該当しないと考えるのでしょうか?

このような差がある理由を考えてみると、

①返品の場合には当然下請代金も返金することが予定されているので下請事業者へのインパクトが大きいので6か月に区切ったけれども、

(ただし、返品しない限り返金を求められないわけではありません。ユーザーに販売済みであったり、親事業者の手元に既に商品がなくて返品できないことは、6か月以内であってもいくらでもありえます。)

②やり直しの場合には、追加代金こそもらえないものの、当初の下請代金は受け取ったままでいられるので、1年までは認めることにした、

さらにいえば、

③1年しかやり直しを命じられないというのは親事業者が費用を全額負担しない場合なので(上記テキストp66引用部分参照)、全額費用負担する限りは1年を超えてやり直しを命じることができる、

ということで、一応の辻褄は合っている、と考えるのでしょう。

なので、

①返品は6か月以内に限りOK

②やり直しは1年以内までOK

という整理はやや本質をはずしていて、本当は、

①返品して代金を返してもらうのは、6か月以内に限りOK

②やり直しは、1年を超えても可能だが、その場合には費用負担が必要

ということなのでしょう。

少しすっきりしましたね。

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