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2011年3月 8日 (火)

流通取引ガイドライン英訳の誤訳

公取委のホームページに載っている流通取引慣行ガイドラインの総代理店との契約条項に関する部分(第3部、第2、1,(2)競争品の取扱いに関する制限。公正取引協会の黄色い六法ではp397)で、

「②契約終了後における競争品の取扱い制限

 供給業者が契約終了後において総代理店の競争品の取扱いを制限することは、総代理店の事業活動を拘束して、市場への参入を妨げることとなるものであり、原則として独占禁止法上問題となる。」

の英訳として、

「b. Restrictions on handling competing products after the termination of the contract

In case where a supplier restricts its sole distributor from handling competing products after the termination of the conduct would restrict business activities of the sole distributor and obstruct entry into the market, and it presents, in principle, a problem under the Antimonopoly Act.」

とされているのは、意味が分かりませんね。

原文を生かしつつ、私なりに英訳すると、

「b. Restrictions on handling competing products after the termination of the contract

In case where a supplier restricts its sole distributor from handling competing products after the termination of the contract, such restriction would restrict business activities of the sole distributor and obstruct entry into the market, and it presents, in principle, a problem under the Antimonopoly Act.」

ですかね。

コピペして使うときには注意しましょう。

ところで、この部分、改めて読み返すと、そもそもの考え方がやや変ですね。

つまり、この部分を素直に読むと、総代理店が競合品を取り扱えないことが、当該総代理店の参入を阻害する、としていますが、競争品の供給業者の参入を阻害する、と考えるのが正しいような気がします。

たしかに、総代理店自身が競争品の供給業者である場合には、当該総代理店の参入を阻害するといっても正しいと思いますが、総代理店自身が供給業者である場合というのは一般的には限られています。

「第1 競争者間の総代理店契約」のところでは、総代理店も競争者(=競争品の供給者)であることが想定されていますが、この「第2」のところでも、それを引きずってしまったのでしょうか。

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