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2011年3月 3日 (木)

各種ガイドラインのシェア基準

公取委のガイドラインでシェアを基準にしているルールを以下にまとめておきます。

これくらいは覚えておいても良いかもしれません。

1.排除型私的独占ガイドライン

  違反者のシェアが概ね50%以上の場合に優先的に執行。

2.知財ガイドライン

  シェア20%以下なら競争減殺効果は軽微。(或いは代替技術4つ以上)(第2-5)

3.共同研究開発ガイドライン

  シェア20%以下なら通常独禁法上問題なし(第1-2(1))。

4.標準化パテントプールガイドライン

  プールの規格に関する市場シェアが20%以下、または競合規格が4以上ある場合、通常問題なし(販売価格・数量制限等を除く)。

5.流通取引慣行ガイドライン

  シェア10%または上位3位以内が有力な事業者の目安(注7)。

  供給者と総代理店が競争者で、総代理店がシェア25%以上かつ1位の場合、競争阻害効果が強い。

  逆に、総代理店のシェアが10%未満または4位以下のときは、問題なし。

6.企業結合ガイドライン

  水平: HHIが2500以下かつシェア35%以下のときは、通常問題なし。

  垂直: ①シェア10%以下、または②HHIが2500以下でシェア35%以下。

以上を並べると、流通取引慣行ガイドラインの有力事業者基準の10%というのが、知財ガイドラインや共同研究開発ガイドラインと比べて、異常に厳しいことが分かります。

いくら目安とはいえ、理屈の上では両者を区別する合理的な理由は乏しいように思います。

有力な事業者か否かにかかわらず再販売価格維持をすれば原則違法とされていることも併せて考えると(流通慣行ガイドライン第1-2(1))、なおさらです。

欧州の垂直的合意一括適用免除規則ではシェア30%が違法か否かの目安とされていること(ハードコア制限を除く)と比べても、やはり厳しすぎると思います。

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