« 株式取得の外為法上の届出 | トップページ | 「企業結合審査の手続に関する対応方針」(案)について »

2011年3月23日 (水)

待機期間や措置期限が週末や休日の場合

株式取得などの企業結合が届出を要する場合には、届出受理後30日間は取引を実行することができません(「待機期間」)。

さらに、待機期間中に追加の報告要求が公取委からあった場合には、

①当該報告等が完了した日から90日間または、

②届出受理から120日間

のいずれか遅い期限(通常は①でしょうね)までは、排除措置命令の事前通知を受ける可能性があります(「措置期限」)。

つまり、30日の待機期間中はそもそも取引実行できず、待機期間経過後は取引実行できるけれども措置期限経過までは排除措置命令の事前通知を受けるリスクがある(当事会社はそのリスクを負いたくないなら、措置期限経過まで取引実行を待つ)ということになります。

それでは、このような待機期間または措置期限の末日が土日や休日に当たった場合は、いつが最終日になるのでしょうか。

結論からいえば、期間の末日が土日や休日でも関係なく、期間満了します。

まず、期間の起算日については、民法140条で、

「日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。」

とされており、初日不算入です(午前0時に届出が受理されたり(待機期間の場合)、報告が完了したり(措置期限の場合)することは通常ないでしょうから、但し書きは適用されないでしょう)。

なお、独禁法のような公法の期間を数えるのにも民法140条を適用して良いことは、民法138条で、

「期間の計算方法は、法令若しくは裁判上の命令に特別の定めがある場合又は法律行為に別段の定めがある場合を除き、この章の規定に従う。」

と明記されています。

さて、待機期間や措置期限にも、「行政機関の休日に関する法律」の適用があるのかなと一瞬思ってしまいそうですが、適用はありません。

同法1条(行政機関の休日)では、

第一条  次の各号に掲げる日は、行政機関の休日とし、行政機関の執務は、原則として行わないものとする。

 日曜日及び土曜日

 国民の祝日に関する法律 (昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日

 十二月二十九日から翌年の一月三日までの日(前号に掲げる日を除く。) 」

とされており、土日と祝日は行政機関の休日です。

しかし、同法2条(期限の特例)では、

「国の行政庁・・・に対する申請、届出その他の行為の期限で法律又は法律に基づく命令で規定する期間・・・をもつて定めるものが行政機関の休日に当たるときは、行政機関の休日の翌日をもつてその期限とみなす。ただし、法律又は法律に基づく命令に別段の定めがある場合は、この限りでない。」

となっており、この法律は、あくまで、行政機関に対する申請などの行為の期限についてです。

逆に、行政機関の側からする行為についての期限は、この法律は何ら定めていないのです。

したがって、土日や休日に関係なく、待機期間と措置期限は満了する、ということになります。

ちなみに待機期間については、公取委のQ&Aで、

「 Q1 禁止期間30日はどのように計算するのですか。

A1  禁止期間は受理日の翌日から起算して30日間です。営業日ではなく,土日を含めた暦上での30日間です。」

とされています。末日だけに着目した回答ではなく、30日の期間中の土日もカウントされることに重点を置いた回答ですが、末日が土日でも、それを含めて30日間で待機期間(Q&Aでは「禁止期間」)が満了する、と読んで間違いないでしょう。

« 株式取得の外為法上の届出 | トップページ | 「企業結合審査の手続に関する対応方針」(案)について »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 待機期間や措置期限が週末や休日の場合:

« 株式取得の外為法上の届出 | トップページ | 「企業結合審査の手続に関する対応方針」(案)について »

フォト
無料ブログはココログ