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2022年11月18日 (金)

【お知らせ】NBLに2022年インテル事件欧州一般裁判所判決について寄稿しました。

法律雑誌NBL1230号に、

「海外注目事例からみえてくる 競争法実務の着眼点(第25回)

欧州:命令の名宛人の防御権を保障するために取消訴訟段階での当局による新たな主張立証を禁止した事例

General Court of 26 January 2022, Intel v Commission, T-286/09 RENV」

という論文を寄稿しました。

この判決を読んで、欧州の裁判所は適正手続(被告の防御権)をあたりまえのように保護していて、日本の裁判所との違いに衝撃を受けました。

論文にも書きましたが、欧州の競争法弁護士によると、この判決のような適正手続の考え方は欧州では一般的な傾向であり特別なことではないということでした。

ほんとうはタイトルに盛り込みたくて盛り込めなかったポイントがいくつもあって、例えば同等に効率的な競争者テストをきちんと理屈どおりに適用しているところなんて、理屈をよく分からず感覚で判断している日本の裁判官(すべてとは言いませんが)とは大違いだと、経験上、思いました。

あと、欧州委原決定(500頁を超えるもので、読むのが大変でした...)の段階では具体的な数字(例えばOEMのcontestable share)がすべて非公開で雲をつかむような感じだったのですが、本判決はかなり数字が明らかになって、「なるほどそりゃ欧州委負けるわな」と納得できたことも収穫でした。

この論文を読んで、一人でも多く「やっぱり日本の実務は問題だ」と思ってくれる人が出てきて欲しいなと思いながら書きました。

ぜひ、ご一読下さい。

2022年11月17日 (木)

公取委のニュース配信プラットフォーム実態調査に関する報道について

本日(2022年11月17日)の新聞で、公取委が、Googleなどのニュース配信事業者が報道機関に支払っている利用料が不当に安いかなどを調べる実態調査を行うと報道されました。

朝日新聞の記事では、

「前回の報告書〔2021年2月のデジタル広告に関する調査報告書〕では、競争政策上の視点からの指摘にとどまった。

今回は独占禁止法上の優越的地位の乱用にあたると指摘することも検討する。公取委の担当者は「法律上の問題と指摘できれば、より踏み込んだ提言となる」と説明する。」

と報道されています。

私は、今回のニュースプラットフォームによる不当廉価購入(買いたたき)に対して優越的地位の濫用を適用するのに反対です。

1つめの理由は、優越的地位の濫用は、公取委のさじ加減1つで何でも違法にできる、非常に不透明な規制だからです。

どうしても独禁法違反だというなら、私的独占で行くべきでしょう。

(でも、買いたたきは排除型にも支配型にも当たりそうにないので、難しいでしょうけれど。)

2つめの理由は、本件のようなケースを買いたたきで優越的地位の濫用とするのは、公取委自身が定めている優越的地位の濫用ガイドラインに違反するからです。

優越的地位の濫用ガイドライン第4の3⑸ア(取引の対価の一方的決定)では、買いたたきについて、

「ア 取引の対価の一方的決定

(ア) 取引上の地位が相手方に優越している事業者が,取引の相手方に対し,一方的に,著しく低い対価・・・での取引を要請する場合であって,

当該取引の相手方が,今後の取引に与える影響等を懸念して当該要請を受け入れざるを得ない場合には,

正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えることとなり,優越的地位の濫用として問題となる」

とされており、「今後の取引に与える影響等を懸念」すること(以下「懸念要件」といいます。)が必要であると明記されているからです。

これは、例えば、コンビニがセールをするので納入業者に1円での納品を要請し、納入業者は断りたかったけどもし断ったら今後の取引量を減らされるのではないかと懸念してしぶしぶ応じた、というような場面を想定しています。

しかし、今回のニュース配信のケースでは、例えば、朝日新聞が、不当に安い利用料に不満だったけれど、もしその利用料を拒否したら将来取引上不利に扱われるかもしれないことを懸念してしぶしぶ応じた、というような場面は想定されていないと思われます。

想定されているのは、まさに、その正規の利用料が安すぎること自体が不当だ、ということでしょう。

もちろん、朝日新聞が安い利用料を拒否したら、Googleは、朝日新聞のニュースを配信しないかもしれません。

しかし、それはまともな、正規料金についての価格交渉であって、優越的地位の濫用で対応するような問題ではありません。

懸念要件が要求されているのは、まさに、そういうまともな価格交渉を違法にしてしまわないためでしょう。

コンビニの納入業者だって、ずっと1円で納入しろと言われたら、応じるはずはありません。

それでも、セールの時の一時的なものなら応じるのは、まさに、この要請に応じておけば将来はまともな価格で取引できるはずだ、という弱みがあるからであり、コンビニ側がその弱みにつけ込むところに公正競争阻害性が認められるのでしょう。

このように、買いたたきにおける懸念要件は、濫用の本質的な要件です。

(要件には、本質的と非本質的の区別は本来なく、論理的には全て等価ですので、ここでの「本質的」というのは、あくまで気分的なものですが。)

もし、懸念要件を無視して、まともな、正規の価格交渉にまで公取委が優越的地位の濫用で介入するとしたら、優越的地位の濫用の濫用というべきです。

もし、今後出てくる報告書で公取委が違法だと指摘するなら、この懸念要件についても、きちんと説明すべきでしょう。

公取が、自身のガイドラインを無視するとしたら、一体何のためのガイドラインなのでしょう?

たかが実態調査ですが、この点は疎かにしては決していけないと思います。

2022年11月15日 (火)

価格転嫁拒否をした企業の企業名公表について(公取委2022年10月5日事務総長会見)

10月5日の事務総長会見で、エネルギーコスト等の転嫁受入れを拒否した企業名を公表するとの発言がなされています。

関連部分を引用しますと、

「「企業名公表」の取組について

 次に、昨日4日に開催された「新しい資本主義実現会議」における公正取引委員会委員長の提出資料に記載されております「企業名公表」の取組について御説明します。

 中小企業等が労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコストの上昇分を適切に転嫁できるようにし、賃金引上げの環境を整備するため、政府全体として「転嫁円滑化施策パッケージ」を推進しています。公正取引委員会では、適切な価格転嫁の実現に向け優越的地位の濫用に関する緊急調査を進めてきました。その流れを受けまして、適正な価格転嫁の実現を一層図る必要があるという政府一体的な認識の下、公正取引委員会において緊急調査等の結果を踏まえ、独占禁止法に基づき、転嫁拒否行為が確認できた事業者の企業名を公表することにより、違反行為の未然防止を図るとともに、適正な価格転嫁を強力に推進することとしました。

 転嫁拒否行為に対する懸念は、全業種においてみられますところ、独占禁止法又は下請法違反事件として法違反を個別に認定していく取組のみによっては、転嫁拒否行為が問題であるというメッセージを浸透させるには限界があります。このため、法違反又は法違反の疑いを認定しないまでも、その一歩手前の行為が確認できた場合に企業名公表を行うとともに、違反行為の未然防止、更にはコンプライアンス意識の醸成を図るとともに、転嫁拒否行為の抑止を図るというものであります。

 具体的には、今回の企業名公表は、緊急調査等の結果、一つ目の内容としまして、労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコストの上昇分の取引価格への反映の必要性について、価格の交渉の場において明示的に協議することなく、従来どおりに取引価格を据え置くこと、又は、二つ目の内容としまして、労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコストが上昇したため、取引の相手方が取引価格の引上げを求めたにもかかわらず、価格転嫁をしない理由を書面、電子メール等で取引の相手方に回答することなく、従来どおりに取引価格を据え置くことに該当する転嫁拒否行為を行っている事業者に関して、その中でも多数の取引の相手方に対して行っている事案、あるいは過去に繰り返し行っている事案につきまして、独占禁止法第43条の規定に基づいて企業名を公表するというものです。

 緊急調査につきましては、今後、令和4年末を目途に、調査結果を取りまとめて公表する予定でありますので、今回の企業名公表についても、この際に合わせて公表を実施することを予定しています。」

「(問) 企業名の公表についてですけれども、これは今回、価格転嫁についての調査結果を踏まえてということかと思いますが、これまで公正取引委員会の執行でいうと排除措置命令、警告、注意とかいうのがあったかと思うんですが、それ以外に今回と同じような企業名を公表するという事例はあったのですか。

(事務総長) 企業名の公表というのは、これまでほとんどの事案では排除措置命令、警告、あるいは下請法の勧告といった法的な措置などを行った場合に、公正取引委員会はその行政の透明性を確保する観点から、この企業にこういう命令を行いました、警告を行いました、勧告を行いましたということを公表してきております。

 それに対しまして、今回の価格転嫁のための緊急調査につきましては、独占禁止法上の優越的地位の濫用の観点から調査を行っているものでありますけれども、個別企業の違反の有無を明らかにするという調査ではなくて、強いて言えば、実態調査に近いような内容でございまして、実際、部局としても審査局で行っているわけでなくて、取引部で行っております。

 ただ、そういった実態調査の結果を踏まえて、企業名を公表した例が過去に全くなかったかというと、そういうことではなくて、だいぶ昔なのですけれども、平成元年にコンピューターシステムに関する安値入札という調査を行いまして、その中で特定の企業が著しく低い対価で地方公共団体におけるシステムの入札に応じていたという事例が認められたということで、企業名を公表して厳重注意を行いましたということを公表しているケースがあることはあるのですけれども、通常は、実態調査で個社名を出すということは行っておりませんので、その意味では、更にこの価格転嫁対策の重要性に鑑みて、一歩踏み込んだ対応をしていくものと御理解いただければと思います。」

「(問) 先ほど緊急調査のことで、既に説明があったかもしれないのですけれど、この独占禁止法に基づく企業名の公表というのは、下請法に基づく勧告とか、あと警告とかいう枠組みの処分ではないけれど、厳重注意という処分に該当するのですか。

(事務総長) 下請法の勧告というのは、法律にこの場合には勧告すると書いてあって、それに則った法律上の措置でありますが、それに対しまして、今回の企業名の公表というのは、第一に、違反行為の認定を行っているものではありません。転嫁拒否行為という、コストが上昇しているにもかかわらず、その取引価格を据え置くといったような、一種の外形と言いましょうか、そういった行為が行われている転嫁拒否行為については丁寧に確認をいたしますけれども、それをもって直ちに独占禁止法や下請法に違反するというわけではありませんので、その意味では、違反の認定はしていないんですけれども、ただ、転嫁対策を一層進めて、中小事業者の賃金上昇の環境整備につなげるという観点から、政府全体として転嫁対策を進めておりますので、そういった観点で違反行為の未然防止、あるいはコンプライアンス意識の醸成でありますとか、これらを含めた転嫁拒否行為の未然防止、あるいは抑止を図るというような観点で、踏み込んだ内容として企業名を公表するものでありますので、その意味では、処分性があるものではなく、事実の公表といった性格を持つものと理解しております。」

ということなんだそうです。

会見で引用されている「新しい資本主義実現会議」への公取委提出資料にも、同様の公表に関する記載があります。

公表の根拠とされている独禁法43条では、

「公正取引委員会は、この法律の適正な運用を図るため、事業者の秘密を除いて、必要な事項を一般に公表することができる。」

と規定されています。

違反の疑いですらない外形であっても、「事業者の秘密」というには無理がありますし、このような外形の公表が独禁法の「適正な運用を図るため」でないというのも無理がありますから(適正な運用には大いに役立つ気がします)、43条を根拠に公表できるという法律解釈は争いようがないと思います。

厚谷他編著『条解独禁法』504頁(佐島史彦執筆部分)では、

「各種法令においては、事業者が行政庁の指示に従わない場合などにその氏名等を公表する旨の規定を置いていることが少なくないが、本条は、これらとは異なり、独禁法の適正な運用を図る観点から、広く公取委に必要事項を公表することを認めたものである。その意味において、本条は、公取委の一般公表権を定めたものとされる。」

と、氏名の公表が典型例と想定されていることを示唆する記述があり、興味深いものがあります。

今回の公表措置は、上記でも引用したように、違反の疑いすら認定しないということで、前例のないものだといえます。

公表と言えば実態調査報告書の公表くらいで、違反事件でも注意は原則公表されないとされていることからすると、ずいぶんバランスの悪い運用だと思いますが、法律にできると書いてあるのだから、仕方ありません。

しかも、コスト転嫁に関する独禁法Q&Aの20番にあるような、

「1 労務費,原材料価格,エネルギーコスト等のコストの上昇分の取引価格への反映の必要性について,価格の交渉の場において明示的に協議することなく,従来どおりに取引価格を据え置くこと

2 労務費,原材料価格,エネルギーコスト等のコストが上昇したため,取引の相手方が取引価格の引上げを求めたにもかかわらず,価格転嫁をしない理由を書面,電子メール等で取引の相手方に回答することなく,従来どおりに取引価格を据え置くこと」

で、相手方が多数か、または、繰り返した場合に公表されるというのだからたいへんです。

上記1は、明示的な協議の懈怠で違反になるということで、協議の申出が相手方からあったかどうかは、Q&Aの文言上は、問われていません。

上記2は、転嫁拒否の書面等による理由回答懈怠で違反になるということで、これも、相手方が理由を質問してきたかは、問われていません(相手方から値上げの要求があったことは必要です)。

というわけで、心当たりのある企業のみなさんは(もう手遅れかも知れませんが)注意しましょう。

2022年11月14日 (月)

商品名も表示です(愛媛麦みそ騒動に関する毎日新聞記事について)

新聞でも大きく取り上げられた愛媛県麦みそ騒動ですが、愛媛県の判断は本当にひどいと思いました。

愛媛県の当初の指導の理由は、麦みそには大豆を使わないといけないのに、指導の対象になった井伊商店の麦みそには大豆が使われていないから、「麦みそ」と呼んではいけない、ということだったようです。

しかし、大豆を使わずに作る麦みそが昔からちゃんとした「麦みそ」として流通しているのに、それを「麦みそ」と呼んではいけないというのは無茶だと思います。

確かに、食品表示基準別表3では、「麦みそ」を、

「この表の中欄に掲げるみそのうち、

⼤⾖を蒸煮したものに、

⼤⻨⼜ははだか⻨を蒸煮してこうじ菌を培養したもの

(以下みその項において「⻨こうじ」という。)

を加えたものに⾷塩を混合したものをいう。」

と定義されているので、「大豆を蒸煮したもの」がベースになっていないといけないようです。

(ちなみに、「この表の中欄に掲げるみそ」というのは、広義の「みそ」の定義で、同別表3では、

「次に掲げるものであって、半固体状のものをいう。

⼀ 〔①〕⼤⾖若しくは⼤⾖及び⽶、⻨等の穀類を蒸煮したものに、⽶、⻨等の穀類を蒸煮してこうじ菌を培養したものを加えたもの

⼜は

〔②〕⼤⾖を蒸煮してこうじ菌を培養したもの若しくは〔③〕これに⽶、⻨等の穀類を蒸煮したものを加えたもの

に⾷塩を混合し、

これを発酵させ、及び熟成させたもの

⼆ ⼀に砂糖類(砂糖、糖蜜及び糖類をいう。)、風味原料(かつおぶし、煮⼲⿂類、こんぶ等の粉末⼜は抽出濃縮物、⿂醤じょう油、たんぱく加⽔分解物、酵⺟エキスその他これらに類する⾷品をいう。以下別表第四のみその項において同じ。)等を加えたもの」

と定義されています。)

でも、景表法の表示が食品表示基準に従わなければいけないなんていうことは、まったくありません。

両者は別の法律なので、あたりまえです。

食品表示基準どおりの認識を一般消費者が持つことが一般化しているのであれば、食品表示基準に従って景表法が解釈されるということもあるかもしれませんが、それは、そのような認識が消費者の中で一般化しているからであって、当然に食品表示基準どおりに景表法が解釈されるわけではありません。

(この点で、メニュー表示ガイドライン注4で、成型肉を焼いた料理を「ステーキ」と呼んではいけない根拠として

「食品表示法では、牛の生肉、脂身、内臓に酵素添加物や植物たん白等を加えるなどして肉質を変化させ、人工的に結着し、形状を整えたような成形肉については、牛の生肉の切り身と区別されています。また、その処理により病原微生物による汚染が内部に拡大するおそれがあることから、中心部まで加熱する必要があり、成形された生肉が容器包装されている場合は、その全体について十分な加熱を要する旨などを表示することとしており、牛の生肉の切り身とは、その取扱いを異にしています。」

と、食品表示基準に言及しているのは、私は大きな問題だと思っています。)

この件は、食品表示基準を参照して解決するような問題ではなく、もっと常識的に、消費者の認識を基準に判断すべき問題です。

麦みそはあくまで麦みそなのであって、味噌とは違う、というのが消費者の認識でしょう。

もし麦みそに麦を使っていなかったら不当表示でしょうが、麦みそに大豆を使ってなくても、何も問題ないと思います。

これが問題だというなら、かに味噌を「かに味噌」と呼べなくなってしまうでしょう。

消費者は、かに味噌に「味噌」という言葉が入っていても、かに味噌が味噌でないことくらい、わかっています。

というわけで、愛媛麦みそ騒動の愛媛県の指導は明らかに間違いです。

さて、2022年11月12日の毎日新聞の記事に、気になる記述がありました。

同記事では、

「消費者庁「商品名は制限せず」」

という小見出しのもとに、

「⼆つの法律〔注・食品表示法と景表法〕を所管する消費者庁はどう考えるのか。

⾷品表⽰法の担当者によると、品名や原材料名などの記載基準は、商品パッケージの⼀括表⽰欄にのみ適⽤されるという。

つまり、欄外に商品名として⻨みそと表記することは妨げない。

また、景品表⽰法の担当者は「商品名に制限を加える法律ではない」と説く

例えば「健康に良いみそで、⾎圧が抑えられる」とうたっているのに、その効能が認められないなど、実態より明らかに優良だと⽰さない限り、違反には当たらないという。」

と記載されています。

この、景品表示法の担当者の「商品名に制限を加える法律ではない」というコメントは、まちがいです。

担当者が言い間違えたのか、記者さんがまとめ間違えたのかはわかりませんが(たぶん、前者でしょう)、とにかく間違いです。

商品名も、景表法の規制対象になる「表示」であることに、争いはありません。

西川編著『景品表示法〔第6版〕』43頁にも、

商品名や企業名それ自体も①~⑤〔注・定義告示2項〕のような形で表示する場合、景品表示法の対象となり得る」

と明記されています。

もし商品名が景表法の対象にならないなら、「麦みそ」に麦を使っていなくても、不当表示にはならないことになってしまいますし、麦みそには大豆が使われていると一般消費者が認識していたとしても、商品名を景表法違反とした愛媛県の指導は間違いだったことになってしまいます。

実際にも、メニュー偽装事件では、「芝海老とイカの炒め物」というメニューにバナメイエビを使っていたのが優良誤認表示とされました(厳密には、レストランのメニューは役務の表示ということらしいですが、ここでの問題での例としては充分でしょう。)

商品名も不当表示になりえますので、みなさん、くれぐれもご注意下さい。

2022年11月 9日 (水)

ネオ・ブランダイス学派の問題点

FTC委員長のリナ・カーンをはじめとするネオ・ブランダイス学派の問題点は、ホーベンカンプ教授も

Is Antitrust's Consumer Welfare Principle Imperiled?

で指摘されているとおり、同学派が重視すべきとする価値は消費者余剰とトレード・オフの関係がある、ということです。

つまり、値段が上がる、ということですね。

もう1つの問題点だと私が思うのが、「目に見えるものしか見ない」という点です。

2021/6/27付日経新聞「米FTC委員長に就任 リナ・カーン氏 対巨大IT、「弱者の立場」で」

という記事には、

「〔カーン氏は〕若さもあり主流派から批判も受けたが「理論ではなく現場の調査で得た証拠が私に⾃信と勇気を与えた」と語る。」

とあります。

でも、経済学におけるトレード・オフというのは、目に見えにくいものが少なくありません。

シカゴ学派の経済学者のミルトン・フリードマンの

「Capitalism and Freedom」

という本を読むと、そのことを実感します。

例えばフリードマンは、最低賃金規制に反対ですが、その理由として、最低賃金以下で働きたいと思う労働者の働く権利を奪う、ということを述べています。

同書では、最低賃金以外にも、教育や差別、所得の再分配などさまざまなテーマが取り上げられていますが、共通するのが、この、見えないトレード・オフを見落としてはいけない、という点です。

こういう、目に見えない不利益というのは、「言われてみれば確かにそうだよね」というものばかりです。(目に見えないのだから当然です。)

そのようなものに気づくには、理論、もっといえば、知性が必要です。

そういう観点からみると、

「理論ではなく現場の調査で得た証拠が私に⾃信と勇気を与えた」

というカーン氏のコメントは、私には、反知性主義的に見えます。

それから、現在の反トラスト法の消費者余剰基準が短期的な価格への影響しかみていないというネオ・ブランダイス学派の批判に対しては、

KONSTANTIN MEDVEDOVSKY, HIPSTER ANTITRUST – A BRIEF FLING OR SOMETHING MORE?

という小論で、水平合併ガイドラインには短期的影響のみをみるなどとは書かれていないし、実際、実務では長期的な影響が詳細に調査されている、という反論がなされており、そのとおりなんだろうと思います。

短期的な価格への影響しか見ないというのであれば、私も問題だと思いますが、実際には長期的影響も見ているわけですし、短期か長期かというのは、消費者余剰基準とは関係のない問題です。

つまり、消費者余剰基準のもとで長期的な消費者余剰を見ることは、充分可能です。

なので、短期的な影響しか見ないという批判はそもそも事実(実務)にも、理論にも基づかない批判であり、文字どおりの「的外れ」だと思います。

日本では、独禁法実務にかかわる人たちの大半は「消費者余剰」というミクロ経済学の概念をおそらく知らないので、シカゴかポスト・シカゴかネオ・ブランダイスか、という議論の入り口にすら立てていないのが実情ですが、こういうまともな議論ができるアメリカは、そのあたりの素地がきっと共有されているのでしょう。

うらやましい限りです。

2022年10月31日 (月)

アンケートとモニターに関する定義告示運用基準の矛盾

定義告示運用基準1⑴では、

「(1) 提供者の主観的意図やその企画の名目のいかんを問わず、客観的に顧客誘引のための手段になっているかどうかによって判断する。

したがって、例えば、親ぼく、儀礼、謝恩等のため、自己の供給する商品の容器の回収促進のため又は自己の供給する商品に関する市場調査のアンケート用紙の回収促進のための金品の提供であっても、「顧客を誘引するための手段として」の提供と認められることがある。」

とされています。

これに対して、同5⑶では、

「(3) 取引の相手方に提供する経済上の利益であっても、仕事の報酬等と認められる金品の提供は、景品類の提供に当たらない(例 企業がその商品の購入者の中から応募したモニターに対して支払うその仕事に相応する報酬)。」

とされています。

でも、この2つは矛盾しているのではないでしょうか。

自己の供給する商品に関する「市場調査」と、自己の商品の「モニター」とは、区別できないと思います。

あえて言えば、

「自己の供給する商品に関する市場調査」のほうは、「市場調査」なので、専ら自己の商品についての調査だけではなく、競合品についての質問や、その他幅広く需要者の嗜好に関係する調査を含まれる

のに対して、

「モニター」は、専ら自己の商品の使い勝手を報告させるものに限られる、」

ということかもしれませんが、それでも、どっちともいえる調査はいくらでもあると思います。

あるいは、

「自己の供給する商品に関する市場調査」のほうは、「アンケート」なので、アンケート用紙に簡単に記入してすむものを想定している(ので、それに対する謝礼は謝礼に値せず景品類に該当する?)

のに対して、

「モニター」のほうは、一手間も二手間もかけて回答するものなので、報酬を支払うのに値する

ということなのかもしれませんが、やはり、区別をするのは困難だと思います。

それに、このような考え方をとると、少額のもの(アンケートの謝礼)は景品類に該当するのに対して、相応の額のもの(モニターの報酬)は景品類に該当しない、という、なんとも据わりの悪いものになってしまいます。

「モニターの場合、相当の仕事をしてもらっているのだから、相応の額の物を払ってよいのだ」といっても、やはり、「では、アンケートのような、ちょっとした作業に、ちょっとしたお礼を払うのもかまわないのでは?」という疑問がわきます。

ほかには、市場調査のほうは、アンケート用紙の「回収促進」のためであるのに対して、モニターのほうはあくまで「仕事の報酬」なのだ、という目的で区別するという説明もあるかもしれませんが、これなんかはもっとも区別するのが困難でしょう。

モニターの報酬だって、モニターをやってもらえる(モニターからの情報取得の促進)の対価でしょう。

ということで、厳密に考えると、両者は矛盾すると言わざるを得ません。

こういうときの解決の1つは、とことん厳密に考えることです。

そうすると、アンケートの方は、

「「顧客を誘引するための手段として」の提供と認められることがある。」

といっているだけなので、顧客誘引性だけの話でほかの要件は別途検討が必要、ということですし、「ことがある」なので認められないこともある、と読めるのだ、そうすると結局、「仕事の報酬等」に該当するもの(モニター等)は、すべて景品類には該当しないのだ、ということになります。

いわば、アンケートのほうは、モニターの規定により空振りになっている(ヒットしているのはそれ以外の「親ぼく、儀礼、謝恩等のため、自己の供給する商品の容器の回収促進のため」だけ)、と読むわけです。

もう1つの解決は、運用基準をドラフトした公取委の担当者の気持ちになって、ぼーっと考えてみる(あんまり厳密に考えない)という方法です。

これは実務上結構役に立ったりします。

少なくとも昔の景品規制は、あまり理屈を考えてできていたわけではなく、相談や実務の蓄積から得られた知見をつぎはぎしながら作っていたフシがあります。

実務を担当する人間は、細部の整合性にまでは気をつかわず、とにかく目の前の事案が常識的に解決できればよしとする傾向がありますので、そういう、公取委担当者の気持ちになって考える、ということです。

そうすると、先に述べたような、アンケートにもモニターにもあたるようなものがあるじゃないかとか、両者は厳密に区別できないじゃないかといった疑問は氷解し、目の前に出てきたものがアンケートっぽかったら、報酬に値する仕事ではないから景品類に該当し、それなりの作業が必要なら報酬であって景品類には該当しない、というように、両者はきれいに区別されます。

ですが、私はこの論点に関しては、やはり、アンケートに対する謝礼も「仕事の報酬」に該当するとしてかまわないと考えています。

つまり、アンケートの謝礼に関する記述は純粋に取引誘引性だけの話であり、そのためアンケートについては仕事の報酬に該当するので結果的に空振りである、ということです。



から良いのだ、

2022年10月14日 (金)

知財の帰属は契約書に書くのでは足りないのか?(公取委下請法Q&A19番について)

公取委ウェブサイトの下請法Q&Aの19番に、

「(知的財産権の譲渡)

Q19 情報成果物作成委託において,知的財産権が親事業者又は下請事業者に発生する場合,いずれの場合においても,契約において知的財産権は親事業者に帰属することとしている。

この場合も3条書面にその旨記載する必要があるか。」

という設問に対して、

「A. 下請事業者に知的財産権が発生する場合,「給付の内容」に含めて当該知的財産権を親事業者に譲渡させるのであれば,給付の内容の一部として3条書面に記載する必要がある

また,その場合には,当該知的財産権の譲渡・許諾に係る対価を下請代金に加える必要がある。」

と回答されています。

私は、これは間違いだと思います。


複数の発注に共通する事項(共通事項)を3条書面とは別途通知する方法については、下請法3条1項の委任を受けた3条書面規則(「下請代金支払遅延等防止法第3条の書面の記載事項等に関する規則」)4条で、

「第1条第1項各号に掲げる事項〔注・3条書面記載事項〕が一定期間における製造委託等について共通であるものとしてこれを明確に記載した書面によりあらかじめ下請事業者に通知されたときは,

当該事項については,その期間内における製造委託等に係る法第3条の書面への記載は,その通知したところによる旨を明らかにすることをもって足りる。」

と規定されています。

下請法運用基準第3の1(1)でも、

「(1) 3条書面に記載すべき事項は,「下請代金支払遅延等防止法第3条の書面の記載事項等に関する規則」(以下「3条規則」という。)第1条第1項に定められており,親事業者は,これらの事項について明確に記載しなければならない。

親事業者は,製造委託等をした都度,3条規則第1条第1項に定められた事項(以下「必要記載事項」という。)を3条書面に記載し,交付する必要があるが,

必要記載事項のうち,一定期間共通である事項(例:支払方法,検査期間等)について,

あらかじめこれらの事項を明確に記載した書面により下請事業者に通知している場合には,

これらの事項を製造委託等をする都度交付する書面に記載することは要しない。

この場合,当該書面には,「下請代金の支払方法等については○年○月○日付けで通知した文書によるものである」等を記載することにより,当該書面と共通事項を記載した書面との関連性を明らかにする必要がある。」

と、同様の記載があります。

つまり、共通事項を別途通知する方法は、法律上も運用基準でも明確に認められているのです。

なのに、知的財産の帰属だけ別に扱う理由はありません。

令和3年11月版下請法講習テキストをみても、

「Q29: 継続的に運送を依頼している役務提供委託の取引において,契約書を3条書面とすることは問題ないか。それとも,契約書を取り交わしていても,別途,個々の運送を委託するたびに3条書面を交付する必要があるか。

A: 契約書の内容が,3条書面の具体的な必要記載事項(下請代金の額については算定方法を記載することも可)を全て網羅していれば,個別の役務提供のたびに3条書面を交付する必要はない。」(p30)

「Q32: 長期継続的な役務取引の場合には,年間契約を締結し,その後1年ごとの自動更新としている場合があるが,

この契約書が3条書面の必要記載事項を網羅している場合,1年ごとに契約書を改めて交付する必要はあるか

A: 契約書中の3条書面に記載すべき必要記載事項に変更がなければ,改めて交付する必要はない

なお,このような場合には,委託代金(下請代金の額)などについて,別途の書面で定めている場合もあると考えられ,別途の書面がある場合は当該書面を代金改定時などに随時交付するとともに,相互の関連付けが明らかになるようにする必要がある。」

というように、共通事項を通知する書面は契約書でもいいことが明らかにされていますし、同テキスト93頁の、

「下請代金支払遅延等防止法第 3 条に規定する書面に係る参考例」

の冒頭では、

「親事業者と下請事業者の間で取り交わされる契約書等の内容が,3条規則で定める事項を全て網羅している場合には,当該契約書等を3条書面とすることが可能であるので,別に書面を作成する必要はない。」

と、契約書に必要な記載がなされていればわざわざ別の書面を作って通知する必要はないことが明らかにされています。

というわけで、Q19は無視してかまいません。

ただ、当局のウェブサイトに書いてあるのに一弁護士が反対のことを言っているからと言って、正面切って逆らいにくい、という場合には、Q19の質問に、

3条書面に記載する必要がある。」

とあるのは、3条書面に直接記載する場合だけでなく、3条書面では契約書に言及する文言を記載(紐付け)しつつ、実際の文言は契約書に書かれている場合でも「3条書面に記載」しているのだ、という解釈をすれば辻褄は合うと思います(文言解釈的には相当無理がありますが)。

いずれにせよ、こういう明らかな間違いは、早く訂正してほしいものです。

2022年10月 5日 (水)

インテル事件欧州委決定(2009年)の必要シェアの公式について(その2)

昨日の続きですが、掲題決定にはもう1つ、HP向けのrequired share(競争者が最低限獲得しなければならない需要者の購入量に占めるシェア)の公式として、

S=R/{(ASP-AAC)・V} ・・・①

というのも載っています(¶1196)。

記号の意味は、

S: required share

R:リベートの金額

ASP:average sales price, (独占者の)平均価格(リベート支払い前の)

AAC:average avoidable cost, (競争者の)平均回避可能費用

V:リベートを獲得するために需要者が購入しなければならない数量(個)

です。

これも証明してみましょう。

需要者がV個全部を独占者から買うときの支払額は、

ASP×VーR ・・・②

です。

需要者は、独占者から全部購入すればこの②の価格ですむわけですから、一部を競争者から購入するとしても、総額は、②の価格に抑えたいはずです。

ということは、

ASP・V(1-S)+AAC・VS≦ASP・VーR ・・・③

となります。

左辺の第1項が独占企業への支払額、第2項が競争者への支払額、右辺は全部独占企業から購入したときの支払額です。

③を変形すると、

AAC・VSーASP・V・S≦ーR ・・・④

となり、左右に-1/Vをかけて右辺をSでくくると、

S・(ASPーAAC)≧R/V ・・・⑤

となり、両辺をASPーAACで割ると、

S≧R/{(ASPーAAC)・V} ・・・⑥

となり、①(S=R/{(ASP-AAC)・V})が証明できました。

2022年10月 4日 (火)

インテル事件欧州委決定(2009年)の必要シェアの公式について

インテル事件欧州委決定¶1157では、同等に効率的な競争者が獲得する必要のあるシェア(必要シェア, required share)の算定式として、

S=rα/{1-r(1-α)-AAC/ASP} ・・・①

という公式が示されています。

ここで、

S:必要シェア

r:リベート率(売上100万円で20万のリベートならr=0.2)

α:条件を満たさない場合に失われるリベートの割合(全部失われるならα=1)

AAC:average avoidable cost.ここでは同等に効率的な競争者の販売価格

ASP:average sales price.独占企業の(リベートを引く前の)平均価格

です。

この式の導き方を簡単にメモしておきます。

まず簡単にするために、前述の式で、α=1とすると、

S=r/{1-AAC/ASP} ・・・②

となります。

これを導いてみましょう。

まず、需要者の需要量をV(個)と仮置きします。

このV(個)全部を独占企業から購入した場合の代金は、

ASP×V×(1-r) ・・・③

となります。

需要者は、全部を独占企業から購入してもこの金額で足りるので、競争者から一部を購入するとしても、トータルの支出額は③以下に抑えたいはずです。

そして、一部(Sとします。0≦S≦1)競争者から買う場合の代金総額は、

独占企業への支払額+競争者への支払額=ASP×V×(1-S)+AAC×V×S ・・・④

となります。

ここで、③≧④でなければならないので、

ASP×V×(1-r)≧ASP×V×(1-S)+AAC×V×S ・・・⑤

となります。

両辺をVで割ると、

ASP×(1-r)≧ASP(1-S)+AAC×S=ASP-ASP×S+AAC×S ・・・⑥

となり、変形すると、

S(ASPーAAC)≧ASPーASP(1-r)=ASP×r ・・・⑦

となり、さらに変形すると、

S≧(ASP×r)/(ASP-AAC)=r/(1-AAC/ASP)・・・⑧

となり、②(S=r/{1-AAC/ASP})が証明できました。

2022年9月24日 (土)

打消し表示はすべての強調表示に付けましょう。

時々受ける質問に、「打消し表示は会社のホームページに載せておくだけではだめなのでしょうか。」というのがあります。

商品パッケージに強調表示を表示する場合、すべてのパッケージに打消し表示をしないといけないのか、という質問です。

ほかには、チラシなどもあるでしょう。

結論としては、すべての強調表示に、都度、打消し表示をする必要があります。

形式的な理由としては、打消し表示は強調表示と同一視野に表示されていなければならないとされているからなのですが、実質的な理由は、商品パッケージだけしかみない、あるいは、チラシしか見ない、という消費者もいくらでもいるからです。

会社法では、官報への公告やホームページでの公告でよしとされていたり、ほかには、個人情報保護法21条(取得に際しての利用目的の通知等)では、

「第二十一条 個人情報取扱事業者は、個人情報を取得した場合は、あらかじめその利用目的を公表している場合を除き、速やかに、その利用目的を、本人に通知し、又は公表しなければならない。」

と、利用目的を本人に知らせるのは公表でよい、ということになっています。

しかしながら、これらは法律の規定に基づいてはじめてそういう一種の通知の擬制方法が認められているから可能なのであって、一般的に公表などですますわけにはいきません。

とくに景表法の場合は消費者保護法ですから、誤認を生じさせるかどうかはあくまで消費者の側に立って考えないといけません。

そうすると、企業の都合で公告ですませたりすることは許されず、消費者がどのように情報を取得するのか、といった消費者の立場に立った解釈が必要であるということがわかると思います。

情報の受け手である消費者の側に立つ、というスタンスは、景表法の不当表示規制では常に必要です。

上記打消し表示も、そのような一般的なスタンスの、1つの応用であるといえます。

また、このように、打消し表示は「付け漏れ」のリスクが常にあります。

ときどき契約書のレビューを依頼してくる人の中に、契約書の本文だけを送ってくる人がいますが、大事なことが別紙に書いてあることはいくらでもあるので、これはリスクがあります。それと似ています。

契約書の本文だけを送ってくる人も、悪気があって(別紙を隠そうと思って)そうしているわけではたぶんなく、単に、別紙と本文が別のワードファイルになっているだけなのではないかと想像します。

そして、M&Aの契約とか、別紙があるのがあたりまえということで定着している契約なら、別紙の存在を忘れてしまうということはまずないのですが、世の中、別紙を使うのが一般的である契約書ばかりではありません。

そうすると、別紙があるかどうかは、契約書の本文を全部見ないとわからない、ということもあるわけです。

これは、結構な手間で、どこかで別紙の存在を見落としてしまうことがあると思います。

というわけで、少々脱線してしまいましたが、打消し表示も、別紙のような扱いをしていると、どこかで「付け漏れ」が出てしまいます。

常に、打消し表示と強調表示は不可分一体のものとして扱う必要があります。

また、打消し表示にはこのような「付け漏れ」のリスクがあるので、強調表示であまり強調しすぎることは避けるべき、ということにもなると思います。

«既存顧客に対する物品提供は景品類の提供か。

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